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登山やカメラなどなど

【登山】「谷川岳」の麓で雪山登山講習に参加してきました!

少し前の話になるのですが、
雪山登山の不安を払拭すべくお友達のジンさんと雪山登山講習に参加してきました。
学んだことを忘れないように記事にしてみます。






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雪山登山講習に参加しよう

昨年から積雪期登山にも手を出し始めた私。
それからというもの比較的低山であったり難易度低めと言われる山々に登っていたわけなのですが、
正直なところやはりいつもどこかに不安を感じておりました。


知識面もそうですがそれ以上に不安だったのが技術面。
仮に教科書やらYoutubeを見て必死に見よう見まねで覚えたとしても、
実際その通りにできるかどうか、
またそのものまねが正しく出来ているかを自分自身で判断するということも難しい…
ってよくよく考えるとやはりどう考えても無理なのでは…?


またなによりいつまでも不安な気持ちがあると、
やはり登山に出かけるのもためらってしまいます。
せっかく冬も登山すべく道具をそろえたのに行かないのはもったいない…


とまぁこんな風に前々から悶々と不安を抱いていた私。
どこかで講習に行きたいけどどこかよさそうなものはないものかと探していたところ、
毎度一緒に登ってくれてるお山フレンズのジンさんが、
「講習に参加するのでよかったら行きませんか?」と声をかけてくださいました。
一人での講習はちょっと心細かったし、なによりαについて色々聞きたいし(目的が違う)
こりゃちょうどよい!ということで今回一緒に参加してきました。



講習会場は「谷川岳

ということでやって来たのは「谷川岳ロープウェイ乗り場」。
今回の講習はなんと谷川岳!…のふもとにて行われます。
実は当初は別の場所で予定されていたのですが、
積雪量不足により急遽こちらに変更となりました。
毎年どんどん雪が少なくなってますが、
そのうち雪山登山も出来なくなったりするのかしら?


ちなみに私、この辺りに来るのこれが初めて。
ここまで下道でやってきたのですが意外と近かったです。
山梨から秩父、そして群馬に抜けると意外と早いね。
7時間くらいで来れる。


今回の装備はこんな感じ。
ザックは夏時期にも使用している「カリマークーガー75+95ℓ」です。
私はモデルチェンジ前のものを使用しています。

[asin:B06XN585KV:detail]


実は今回の講習の日程は1泊2日。
そのため宿泊装備必要とのことでこの大きさになりました。
とはいえ中にはテントは入っておらずツェルトのみの状態でこの量。
前回の記事にて書いたあれこれなど多少装備増やしたとはいえ、
想像以上に大きくなってしまいました。
一応αも入ってます。


駐車場でジンさんと合流。
昨年末以来の再会、相変わらず大体いつもさわやかだね。


その後支度を済ませて、集合場所となるロープウェイ受付前へ。
先にロープウェイ切符を購入しておくようにと言われたので購入しておきます。
往復乗車券のお値段は通常2,100円ですが、
モンベル会員はモンベルクラブカードを提示することで100円割引になります。
ちなみに重量が10㎏以上の場合は追加で荷物券が必要で、
こちらのお値段は往復で520円。
今回も超えていたのでお支払いしました。


そして集合時間に皆さんと合流。
軽い自己紹介を済ませます。
今回の参加者数は12名。
雪山初めての方から何度も講習に参加されている方など、
様々な方がいらっしゃました。
皆様二日間宜しくお願い致します。


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天神平へ

早速ロープウェイに乗り込みまずはこの上の「天神平」を目指します。
あまり乗り慣れぬどでかいゴンドラに驚きつつ上へ。
見た目とは裏腹にすごくゆっくり進んでいたのは意外でした。


時間も時間なのでレストハウスにて食事を済ませます。
実は私、スキー場に来るのは高校生の時以来。
目の前を滑走する人々を見てシュプールなんぞ描いてみたくなったのは内緒です。
これ以上趣味増やしたら破産するぞ、いやでもレンタルなら…
なんてことを考えながら肉入りカレーをほおばります。
おいしかったです。




【Day1】講習開始

腹ごしらえを済ませたら移動開始。
今回は谷川岳での講習と聞いていたので、
これからどこまで進むのかな?と少しワクワクしていたのですが、
レストハウスを出発してからものの数分のところでSTOP。


聞くとお手洗いの兼ね合いもありこの辺りで行うそうです。
確かに何かあった時のことも考えるとそうなりますよね。
空は快晴が広がっていて稜線上からの眺めもさぞいいんだろうなぁ。
…いけない、今回は学びに来たのだった。


講習内容について詳しく書くのもアレなのでここからはざっくりと。
今回参加したのは雪山登山の基礎的な部分をを重点的に学ぶ講習となっています。


この日の講習内容は大体こんな感じ。

・正しいアイゼンの取り付け方
・雪上歩行訓練
・寝床作成

とまぁ一部に妙な項目がありますが、
とりあえず初日は雪上歩行に関する超基礎的な訓練がメインとなっています。
基礎しっかりしてないと崩れちゃいますからね、大事。


アイゼンの履き方&歩行訓練

まずはアイゼンの取り付け方。
文字通り、12本爪アイゼンを自身の冬靴に取り付けるという内容です。


先生曰くアイゼンを大きめにセットしてしまうとゆるみが生じてしまい、
アイゼンが脱落してしまうことがあるそう。
私の場合、幸いなことに特にズレなどなくまた靴との相性も良好とのことで一安心です。


その後、アイゼンを装着した状態での歩行訓練へ。
約40度くらいの斜面をひたすら上り下りして体に歩き方をなじませます。
アイゼンをきちんと効かせることを意識、
そのために重心移動に配慮するようにとのことでした。
ちなみに私は登り時に常に足をハの時にしてしまっているらしく、
状況に合わせたほうがいいとのアドバイスをいただきました。
うーむ、気が付かなかった。


その後、アイゼン未装着状態での歩行練習を行います。
こちらも重心移動を重点的に意識するようにとのアドバイス
右足に重心を置きつつ左足を前に置き、きちんと地面についたら重心を左足へと移行…
というようなことを意識してとにかく斜面を登ったり下りたりを繰り返しました。
その他にも様々なシチュエーションに応じた歩き方を教えていただき歩行訓練は終了。
ハの時歩行以外は普段やっていたこととそこまでズレはありませんでした。


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雪洞体験

自分の寝床は自分で掘ろう

この日最後のカリキュラムが「雪洞」作成。
雪洞というのは雪の斜面を横から掘り進めその中をくりぬいた部屋を作ったもの…
簡単に言うと埋没式かまくら的なものです。
今回はこれらを自分で作成します。


とはいえ作るだけではもったいない?ということで、
なんと今回はこの中で一夜を明かします。
眠れるのかとか生き埋めにならないかとか
不安要素盛りだくさんでしたがとにかく挑戦してみます。


なお今回作り方についてはちょっと端おります。
とはいえせっかくなので、ここからは必死に雪洞を掘るジンさんの写真をお楽しみください。



相変わらずなにをやっても大体さわやか。




とても楽しそう、私もうれしい。



引きの絵。
掘り方がまぁ綺麗ですね、性格が出てる。
それに比べて私は、私は…


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My homeが無事完成

制作開始から約2時間…ようやく我が家が完成しました。
結局完成したのは日が落ちてしまっており、かなり時間かかりました。
…というのも理由はやっぱり雪不足。
昨年同様今年も雪が大変少ないそうで、
掘り進めていくと木や笹などがどんどん出てきました。
これらをうまい具合に埋めたり避けたりとまぁ四苦八苦。


とはいえそれでも必死に掘り進めた結果、
なんとか私が横になれるくらいの広さを掘ることができました。
足元や頭の上には相変わらず笹や木々がありましたが細かいことはもう知らん。
ちなみに室内はほんのり笹の香りが漂うアロマいらずなリラックス空間と化してました。
要は青臭い。


その後、寝られるように環境を整えます。
まずはサーマレストZライトソルを敷いて、
その上に新しく購入したモンベルのシートを敷きます。
試しに寝っ転がってみましたがなるほど寒くない…かも?
そしてシュラフシートを出して中にいつものシュラフを入れれば完成。
あっという間に素敵な今夜のお宿が完成しました。



さらに壁には…なんということでしょう。
匠(私)の遊び心で壁には小さな棚を設置。
ここには明かりや今晩のワインなどを置くことができます。
殺風景だった雪洞の中が一瞬で素敵な寝室へと生まれ変わりました、


最後にこの入り口にツェルトをドア代わりに取り付けてれば完成。
とりあえず無事に出来てよかった。


その後、ジンさんと食事を済ませます。
久しぶりの再会ということであれこれ話が弾みました。
ただし外で食べていたのですがだんだんと雪が降り始め最後は結構な量に…。
そんなこんなで明日に備えて早めに解散、お疲れさまでした。




雪洞でも爆睡


ジンさんと別れ、一人My雪洞へと潜り込みます。
なんだかまるで熊かなんかになった気分です。
結局雪の量や時間的に厳しかったこともあり、
あまり天井の高さを確保できませんでした。
座ることが出来ないためさっさとシュラフに潜り込みます。


ちなみに今回は以前ご紹介したイスカのシュラフカバーと象足を使用しました。
象足はあの値段でしたが効果は抜群で今までの足先の冷えがうそのような快適さ。
そうそう、思い返せばこれで一度雪のところに出たのですが確かにすぐ冷えましたね…。
さらにその後もシュラフ入る前に拭かなければならなかったりとなかなか面倒だったので、
外に出るなら素直に靴はいたほうがよさそうです。
ネットの情報を鵜呑みにしたらろくなことがない。


シュラフカバーに関してはまぁ周りが雪ということでもちろん購入してよかったのですが、
どうにも私の使い方がいけなかったように思います。
というのも寝ている間にカバーの中に顔を入れてしまいそのせいで私の息でカバー内が結露、
それによりシュラフの胸のあたりが少し湿ってしまいました。
ちゃんと顔を出して寝るようにしないとだめですね。
それ以外の場所は問題なく快適でした。


で、肝心の雪洞の中で眠れるのかとというと…なんとまぁ爆睡でした。
Amazon Videoでダウンロードしていた動画を見ているうちにいつの間にか眠ってしまいました。
眠れないかもと思ってワインを買いましたが結局飲まずじまいです。


ちなみに動画は途中からストリーミングになってしまい無事通信上限突破。
今月20日から絶賛通信制限中です本当にありがとうございます。
崩れて生き埋めになるかと心配した天井についても意外と多くの雪を残していたようで、
溶けだしたり崩れてきたりなんてこともありませんでした。


ちなみに雪洞の中というのは気温が0度前後に保たれるそうです。
風の影響もないためツェルトやテントよりも断然快適なのだそう。
確かに爆睡だったから…と思ったけど私はテントでも爆睡できる人間でした。
まぁとりあえず快適です。




www.for-toru.com

今回のために追加で購入したものはこちらの記事からご覧いただけます。

www.for-toru.com

去年大枚はたいてそろえた冬山登山道具はこちら。




去る前に壊せ

翌日、この日は7時から講習開始ということで各自それまでに支度を済ませておきます。
5時頃起床して食事などを済ませます。
しばらくするとジンさんも起床、
お互い無事に再会できたことを喜びつつ支度を進めます。


すべての準備が終わったら最後に雪洞をぶっ壊します。
名残惜しいですがこのままだと雪洞に気が付かずに歩いてきた人が落ちてしまうわけで…
事故を防ぐために最後にはきちんと崩さなければならないそうです。


忘れ物がないか3回くらい確認したのちショベルでガンガン崩します。
昨日あれだけ時間をかけて掘り進めたものが数分で崩れていきます。
ああ、悲しい…


となりではジンさんもガンガン崩してます。
しかしまぁこれも意外と疲れるわけで、
崩し終えたら二人ともハァハァしておりました。
ちなみに私は翌日腕が筋肉痛に。
鍛えないとだめですね…。


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【Day2】講習開始

7時になり再び講習開始。
二日目は滑落停止講習がメインです。
先生曰く滑落以上に歩行訓練の方が重要とのことでしたが、
やはりいざという時のことを考えできるようにならなければならないとのお話でした。


まずは二人一組になり一人の片足にスリングをくくりつけ傾斜を一緒に登ります。
その後適当なタイミングでそのスリングを…思いっきりひっぱる。
引っ張られたほうがピッケルを刺して制動体制を行います。


…とはいえですよ、
今までいくつかの山を一緒に登ったりした友人をひっぱって転ばせるなんて、
こりゃ良心が痛むわけですよ。
いや~どうしたものか。


…なんて思いながらも結局ガンガン転ばせてました。
ライオンの親が崖から子を突き落とすアレと一緒。


もちろん反対にジンさんも私をガンガン転ばせます。
とにかくお互いに転ばせあい滑落停止技術を体に叩き込みます。
最終的には下り斜面でも転ばせましたがこれも楽しかったです。


最後はソリで斜面を滑りそこから飛び降りて滑落停止動作にて停止します。
ソリなんて小学生以来だ…
なかなかエキサイティングながらもきちっと学習してきました。
これにて滑落停止技術の講習はおしまい。
やはりこれだけでは習得できず…もう少し練習が必要です。


その後、ビーコンの使い方についての実践練習。
雪の中に隠れたビーコンを探すというものでした。
文字ではその役割を知っているビーコンですが、
実際に使っている姿を見るのは初めてでとても勉強になりました。
高いですがなんとか今シーズン中に手に入れたいと思います。


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講習終了

これにて今回の講習は無事終了。
帰路につくわけですがせっかくなので我々は食事して帰ることしました。
ロープウェイ乗り場にて先生や皆様にご挨拶させていただきこちらでお別れ。
皆様二日間ありがとうございました。


二人でレストハウスにて食事を済ませます。
講習後ということで心に余裕ができたのか、
前日以上に周りの風景を満喫することができました。




ちょっと上まで


食後、帰る前に谷川岳を見てみようということになり、
ここから30分ほどのところまで行ってみることにしました。
なんやかんやで久しぶりに約20㎏の荷を背負ってるのですが果たして行けるのか…?
…と思いきや意外と登ることができました。
講習で教わったことを思い出しながらゆっくりと上をめざして進みます。


途中、我々のように講習をされているグループの方がいらっしゃいました。
その横を通り過ぎるときに「もしかして…」とまさかのお声がけ。
あまりの突然のお声がけにきょどってしまい気の利いたことも言えず申し訳ないです。
講習お疲れ様でした、どうぞ今後も良き山行を!



DSC01089


その後も登り続けて無事に目的地に到着。
残念ながら谷川岳は雲の中に隠れてしまってましたがそれでも四方の山々を拝むことができました。
晴れてたらもうちょっと行きたかったねぇと話しながらも今回はここまで。

再び元来た道を戻ります。


途中お互いに写真など撮りつつのんびり下山。
晴れていたらもっとよかったんだけどなぁ。


写真を撮る私を撮ってくれました。
こんな機会あまりないので速攻LINEのプロフィール写真に使わせていただきました。
うれC。


今回はあまり出番のなかったα7RⅣ。
しかしながら一晩雪洞に放り込まれても特に不具合もなくいたって普通に使えました。
今のところ全く問題なし、もう少し使ってから記事など書いていきたいと思います。


レストハウスに戻ったあとロープウェイで下山、
その道中で係の方に教えていただいた温泉につかり、
カメラや山について話をした後解散となりました。
ジンさんお疲れさまでした。
また遊ぼうね。


そんなジンさんYoutubeチャンネルがこちら。
素敵な映像盛沢山なので皆様ぜひご覧になってください。
www.youtube.com



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講習を受けてみて

やっと参加できた雪山講習。
やはりきちんスキルをお持ちの方に教わることができたこと、
またそれをすぐ実際に自分で挑戦できたことで多少の不安は振り払えたように思います。
とはいえ今回学習した内容というのは雪山で必要な技術のほんの一部分でしかありません。
先生も今回の講習の内容は「一人で練習する方法を学んだと思ってください」とおっしゃっていました。
講習を受けたから大丈夫!なんて調子に乗らず、
ここからさらに自己学習に励み少しづつステップアップをしていければと考えてます。
焦らず自分のペースで私の登山に励んでいきたいと思います。




今回参加した講習について

なお今回は「Kuri Adbentures」さんの講習に参加させていただきました。
講習時も丁寧に教えてくださりまた些細な疑問にもわかりやすくお答えいただいたりと、
初めての講習でしたがとても安心して参加することが出来ました。
今回のような基礎的な訓練から登山インストラクター養成講座まで、
様々な講習を行われているので気になる方はぜひ一度ご覧になってください。
改めて皆様この度はありがとうございました!

https://www.kuri-adventures.com/%E7%99%BB%E5%B1%B1/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF/%E6%95%99%E5%AE%A4/%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E6%8A%80%E8%A1%93%E6%95%99%E5%AE%A4/%E9%9B%AA%E5%B1%B1%E7%99%BB%E5%B1%B1%E8%AC%9B%E7%BF%92/www.kuri-adventures.com


講習の動画はこちらから!

今回参加した講習に後日お友達のイタガキさんが参加され、
当日の様子を映した動画を上げられています。
お天気都合で場所こそ違いますが内容はほぼ同様です。
今後参加をご検討の方はぜひご参考になさってください。

www.youtube.com