Leofotoから「VH-30」という2Wayタイプの雲台が発売されました。
今回はこちらを使わせていただきましたのでご紹介させていただきます。
(商品提供:株式会社ワイドトレード)
- Leofoto 2WAY雲台「VH-30」を使わせていただきました
- らいてふ小屋でもお取り扱いしております
- レベリングベース+一脚用雲台に行きついた訳
- 長く使ってわかる気になるところ
- Leofoto VH-30を見ていこう
- 外に持ち出して使ってみました
- 一粒で二度おいしい雲台、けど完璧に賄うには技術が必要…かも
- 動画もあるよ
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Leofoto 2WAY雲台「VH-30」を使わせていただきました
カメラネタです。
現在私がメインで使用している三脚は「Leofoto LS-324CEX」というものになります。
この三脚に合わせる雲台はというと一脚用の「Leofoto VH-10」。
少々妙ではありますがこの組み合わせで使いだして早2年、
近年ではもう少し改善出来ればなぁと思うことも出てきていたところにそれを解決できそうな製品が発売されました。
ということで今回はLeofoto 2Way雲台「VH-30」についてご紹介していきます。
なお、当ブログ記事とほぼ同様の内容で動画も作ってみました。
後半の動画撮影に使用した際に撮れたものもこちらでご覧いただけます。
音が悪いのはマイクの付け方が悪いからです、すんません。
らいてふ小屋でもお取り扱いしております
当方が運営しております「らいてふ小屋」にてLeofoto製品の取り扱いを開始致しました。
ご入用の際など利用いただけますと幸いでございます。
レベリングベース+一脚用雲台に行きついた訳
ここ数年、メインの三脚として使用しているのが「Leofoto LS-324CEX」です。
この三脚を使用するようになった一番の理由が「レベリングベース」の存在でした。
それまで私が使用していた三脚はこれまたLeofoto。
しかも型式は「LS-324C」、文字だけ見ると同じ三脚に見えますね。
同じようで大分違うわけなのですが…。
この三脚に組み合わせる雲台は自由雲台LH-40。
比較的大型の三脚と雲台ということで当初は持ち運び時に多少苦労する場面も、
撮影となるとその力を発揮、山やら海やらで大活躍してくれました。
そんな前三脚でしたが気になる点もいくつかありました。
特に気になったのは雲台の方です。
「LH-40」はフリクションやパン操作機構を備えていたこともありサイズが大きく、
また操作部が多いため夜間や設営を急ぐときなどにオペレーションミスを犯すことが多くありました。
何より自由運台は微調整しずらいです。、
ロック解除するやいなやすすす…と動いてしまうなんてこともしょっちゅうあり、
いつのころからか「自由運台は逆に自由すぎて使いづらい」と感じるようになっていました。
やはり操作はシンプルな方がいい、なんとかならんもんか…と、
考えていた時に目に留まったのがレベリングベース。
Leofotoの三脚の一部には雲台取り付け部にレベリングベースを搭載したCEXというモデルが存在します。
このレベリングベースの動きがかなりヌルヌルで大変にいい感じのテンション、
しかも操作部は動きを止めるレバーのみという大変にシンプルな機構、いい感じです。
このレベリングベースというのはただ単に傾くだけでなくぐるぐる回すことも可能なため、
パン操作も賄うことが出来ました。
いっそのことこれを雲台として使っちゃえばいいのでは…?
しかしこれでは上下方向への移動、すなわちチルト操作時の動作量が大変少なくなります。
なんとかならんかと思ったときに目に入ったのが一脚用の雲台でした。
一脚用の雲台はチルト操作のみに特化した非常にシンプルな構成のものが殆どです。
角度調整&パン操作はレベリング、チルト操作は一脚用雲台でやっちゃえばこれシンプルで便利なんじゃね?
…ということで現在使用しているLeofoto「VH-10」を導入し、
現在のスタイルでの運用を開始しました。
結果この組み合わせにより私の不満がすっきり解消。
シンプルな操作性は夜間撮影するときにも迷うことがなく、また微調整も大変容易、
ああついに三脚の答えが見つかった!とこの時は思ったのでした。
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長く使ってわかる気になるところ
一脚用雲台とレベリングベース搭載三脚の組み合わせはとてもよかったのですが、
実際に使用してみると何点か気になる部分がありました。
まずは雲台操作部。
レベリングベース上に一脚用雲台VH-10を取り付けると、
ロック解除用のダイヤルレベリングベース上にやってきます。
この状態で回そうとするとそう、指が挟まるんです。
私の手がデカいからなのかもしれませんが、
ここに指を挟んでしまうことがしょっちゅうありました。
地味に痛くまた爪もダメージ受けるのがつらいところです。
そしてもう一点がこのハンドル部分。
この部分は細かな溝が切ってあり、
素手での操作時なども滑らずに操作することが可能です。
切りかけ具合もいい塩梅、素手でも痛くないのは良い感じ…なのですが、
これがまぁ手袋してると話が変わってきます。
逆に切りかけが浅いのでなっかなか回すことが出来ないんです。
これは誤算でした…。
夏時期であればほとんどの場合素手での操作になるので問題ありませんが、
冬時期はそうはいきません。
とまぁこんな具合に組み合わせはいいんだけどもう少し何とかならないかなぁ…と、
思っていたところに現れたのが今回ご紹介する「VH-30」という雲台でした。
ここからようやく製品をご紹介していきます。
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Leofoto VH-30を見ていこう
ということで改めて…
今回ご紹介する製品はLeofoto「VH-30」と「VH-30R」という2way雲台です。
両者の違いを確認していただくべく、今回は両方のモデルを使わせていただきました。
早速開封…の前に、箱が意外と大きくて驚きました。
靴買ったときの箱くらいのサイズに近いかも。
付属品について
大きい理由がこちら。
中には雲台本体のほかに何点かの付属品が同梱されています。
簡単にご紹介するとこんな感じ。
①雲台本体
②クイックリリースプレート
③レバー
見慣れぬレバーが気になりますがこれは最後にご紹介します。
操作部について
操作部分は計4か所です。
それぞれの機能はこんな感じ。
①「パン操作部」
回してロック/アンロック操作、アンロック時に左右(パン)方向に動かすことが可能
②「チルト操作部」
回してロック/アンロック操作、アンロック時に前後(チルト)方向に動かすことが可能。
③「フリクション量操作部」
回してロック/アンロック操作、アンロック時にフリクション量の調整が可能。
④「クランプ操作部」
回してロック/アンロック操作、クランプ部分の操作が可能となります。
クランプ操作部を除くレバー部分に関してですが、
これらのレバーは手前側に引っ張ることにより、
その間だけフリーとすることが可能です。
レバーを回していて回しにくい方向にあるときなどにこれを使えば、
楽に回すことが出来ます。
無印と「R」の違いについて
VH-30とVH-30Rという二つの製品の違いはどこにあるかというと一番上のクランプ部分。
Rが付くとパノラマクランプとなり、この部分単体でパン操作が可能となります。
スペックについて
忘れていましたがスペックは下記の通りです。
品名 | VH-30 | VH-30R |
---|---|---|
高さ | 102㎜ | 105㎜ |
重量 | 422g | 447g |
耐荷重 | 15kg | 15Kg |
取付ねじ | 3/8 | 3/8 |
備考 | ノーマルクランプ | パノラマクランプ |
大きさや重さついてはほぼ変わりません。
ちなみにお値段も約2000円程度しか変わらないみたい。
よほどの理由がない限りはVH-30Rを買われたほうがよいかと思います。
外付けパンニングレバーについて
最後に先ほどの同梱品の中にあったレバーについて。
これの使い方についてご紹介します。
レバーの長さは約300㎜、先端がねじになっています。
そして雲台部分を見てみると、こちらにはねじ穴が切ってあります。
ということでこの部分にレバーを合わせます。
すると…
このような形になりました。
これ実はビデオ雲台風にするためのレバーだったのです。
従来ビデオ雲台となると大型のものがほとんどで、またそれは専用のものがほとんどでした。
VH-30では多少簡素ながらももっと手軽にビデオ雲台に近い操作性を実現することが可能となっています。
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外に持ち出して使ってみました
ざっくりとした紹介はここまで。
ここからは実際に使ってみての感想などを書いていきたいと思います。
なお、今回は写真用の雲台としての使用感と、
ビデオ雲台(風)としての使用感について書いてみたいと思います。
合わせる三脚はレベリングベース付きLS-324CEX及び、
LS-254C外に付けレベリングベースLB-60Nを装着したモデルです。
以下のお話はレベリングベースと合わせての使用前提となりますのでご注意ください。
写真撮影編
先ずは今まで通り、写真用の雲台として使用してみました。
最初は海へ。
VH-30とVH-30R両方を同条件で使ってきました。
最初はVH-30Rをチョイス。
まずは今までVH-10にて不満を感じてた部分を確認します。
最初にパン操作部に関してですが、これは大幅に改善されました。
VH-10の場合、
レベリングベース径よりも内側にかつ高さが低い位置にレバーが来てしまうために、
クリアランス不足が発生していたわけなのですが、
VH-30の場合にはご覧のように操作部は完全にレベリングベース外にあります。
これであれば指を挟む心配もありません、非常に操作性良好です。
実際に撮影してみると操作性が大幅に向上しているのを体感できました。
レバーの大きさもちょうど良くきびきびと自分が思う位置にカメラをコントロールできます。
大変に良好、いい感じです。
なかなか良い感じだぞと感じたところで選手交代。
次は通常クランプを装備したVH-30を使用することにしました。
すると…すぐに気になる点が見つかりました。
先ずはL型プレート含め、
クイックリリースプレートをカメラの横方向と水平に取り付けた状態の話、
VH-30のクランプは雲台正面に対して水平方向に取り付けられています。
つまりこの状態でLプレート装着カメラを取り付けると…
横になります。
恐らくは望遠レンズの台座部分を固定する前提で作られているためなのかなと思いますが…
少々応用性にはかけてる印象です。
さらにその操作部分についても気になることが。
このクランプのロック部分なのですがなんとレバーと干渉してしまいます。
もちろんクランプの解除量にもよるのですが、それでもギリギリのクリアランス。
正直この状態だと使いにくいかなと思います。
ちなみにパノクランプ搭載のVH-30Rであれば、クランプ単体で回転させることが出来るため、
こういった問題は発生しません。
また、パノラマ撮影も可能となりますので私的にはVH-30Rの方がおススメできるかなと思います。
以上の結果から、VH-30Rの方が様々な機器と接続して使用できることがわかりました
以降、VH-30Rのみを使用し確認を行います。
この後は雪山へ。
動画にしたはいいけどもブログにはできていない年始の「北横岳」へと連れ出しました。
山頂付近にて風がやんだ瞬間に長時間露光を行ってみようという魂胆です。
当日はインナー手袋+アウター手袋という組み合わせでしたがレバー部分の操作を行うことが可能でした。
VH-10よりも断然使いやすいです。
ただレベリングベース自身が回転することもあるため2Wayである必要はなさそうです。
これと組み合わせる前提でチルト操作のみの1Way雲台が発売されれば重量も軽くなるかなと使いながら思いました。
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動画撮影編
最後は動画撮影について。
この雲台とパンニングレバーを装着した状態で新幹線の撮影に挑戦してみました。
ロケーションとしては直線に線路が伸びる場所にて高速で駆け抜ける新幹線を追従する…という形です。
これがまぁなかなか難しかった…
早速設置しパンニングレバーを装着します。
この状態でパンとチルト方向のレバーを解除すれば…グネグネと動かすことが出来ます。
ビデオ雲台っぽくて楽しい…けど、
やはりこれはビデオ雲台っぽいですがこれは似て非なるもの。
使ってみるとすぐに違いに気が付きます。
一番の違いはビデオ雲台のように「戻ろうとする力」が加わらない点です。
ビデオ雲台はこれにより細かな操作が可能になるのですが、
VH-30の場合はそれがないためにかなりピーキーな動きとなります。
今回の新幹線の場合、チルト操作よりもパン操作を行うことが多かったのですが、
あまりにも軽くパン操作ができるために新幹線を追い越してしまうことが何度もありました。
もちろんこのおかげでビデオ雲台よりも軽くなっているわけなのですが、
操作となるとこれはなかなかシビアに思います。
私が動きものに慣れていないということもあるかとは思いますが、
コントロールをマスターするためには修練が必要そうです。
もう一つ気になるのがレバーの締め具合。
構造的にも気軽にレバーを脱着できるのは非常によいかとは思いますが、
急に動かした時などに緩んでしまうことがありました。
レバーを使う時はパンやチルト部をフリーにしていることがほとんどです。
この状態で支えとなるレバーが緩んだりすると事故につながりかねません。
一度ヒヤッとした場面がありましたので使われる際は十分にご注意ください。
こういった操作に直結する部分に関しては、
多少手間が掛かっても確実かつ安心な方が個人的にはいいかなと思います。
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一粒で二度おいしい雲台、けど完璧に賄うには技術が必要…かも
Leofoto VH-30を使わせていただきました。
写真や動画どちらでも使えてなおかつ持ち運びもしやすい雲台です。
ミラーレス一眼の普及や、
動画配信に挑戦する方が増えた昨今のトレンドにあった製品なのかなと思います。
今回写真と動画それぞれの用途にて使用したわけなのですが、
どちらともレベリングベースは必須かと思います。
写真の場合、レベリングベースがなければ細かな角度調整が出来ませんし、
動画の場合には平行を取るのに苦労します。
私のようにレベリングベース搭載三脚をご利用であれば問題ありませんが、
ない場合には外付けを用意しなければなりません、ご予算のご確認をお忘れなく。
また、購入されるのであればパノクランプ搭載である「VH-30R」をご購入されることをおススメします。
もしくは私のように別のパノクランプ(私はレバーロック式のパノクランプを持っています)があれば、
Vh-30を購入しそちらに換装してみるのも手です。
レバーとの干渉はさすがに辛すぎて使うのは厳しいです。
普段からレベリングベース+一脚用雲台という妙な組み合わせで使用している私としては、
今まで使用していた雲台よりも断然に使いやすいと思いました。
悩みであった二点についてもほぼ解消され、さらに動画でも使えるとなれば登山でも活躍しそうです。
ただ…ししいて言わせていただくのであればやはり雲台下部のパン操作は要らないかなと思いました。
VH-30Rに搭載されているパノラマクランプ部にレバーを付ける構造にできれば、
重量軽減が出来るのではないでしょうか?
無論、ロック機構等があるためにかなり大変なんだとは思いますが…
今後VH-30をベースとしたチルト方向のみ操作可能な1Way雲台が出てくれたらうれしいなと私は思いました。
ということで、しばらくはこの雲台を使用して撮影していきたいと思います。
また何かありましたらご報告します。
動画もあるよ
冒頭にもお伝えしましたが、
実際に使用している様子をYoutubeにアップしています。
もしよろしければこちらもご覧ください。
登山に出かけられないのでカメラ系ネタも挙げてきたい所存です。