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【撮影機材】ええやん「SAMYANG」!AF対応単焦点レンズ(FEマウント用)数本を使ってみました


明るいのに小さく軽量、君は「SAMYANG」のレンズを知ってるか?
ということでケンコートキナーさまよりSAMYANG のレンズ数本をお借りしていました。
今回はこのレンズについて見ていきたいと思います。




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近況(2020/04/30)

相変わらずの日々が続いておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか?
私はというとついに在宅勤務が始まりました。
とはいえ完全な在宅というわけではなく、一日置きに出勤するという微妙な形です。


仕事的に完全在宅が出来ないのはつらいところですが、
とはいえこれくらいがちょうどよいように感じてます。


確かに会社に行くのは面倒ですが家に閉じこもっているのもまた辛い。
とはいえ自宅ならば通勤の手間がないのでプライベートに充てられる、
でもやはり家にばかりいるのはつらい…。
どちらも良いとこ悪いとこあるので今のハーフ&ハーフくらいがちょうどいいのかもしれません。


とはいえ感染リスクを減らすべく、
通勤・帰宅時は必要最低限の寄り道を除いてまっすぐ帰るように心がけます。
ちなみに地方民ということもあり私含めほとんどの人が車通勤。
私の場合通勤路は自然豊かな山を通ることもあり、
こういった時には田舎住まいでよかったなんて思ってしまいます。
楽しいGWは来年までお預け、家で楽しみます。





ええやん、サムヤン!

以前、ケンコートキナーさまより「Tokina atx-m 85㎜ f1.8 FE」をお借りしてます、
という記事を書きました。



www.for-toru.com



あれはまさに単焦点ショックと言いますか…
このレンズと出会ったことで私の中で大きな変化があったように思います。
それ以来、どうにもこうにも単焦点が気になって仕方がない…
そんな日々を過ごしています。


話戻って、
実はこのレンズをお送りいただいた際に、送られてきた箱の中にほかにもレンズが入っていました。
Tokina atx-m 85㎜ f1.8 FEにばかり目が行ってしまい防湿庫に入れっぱなしだったこれらのレンズ、
そういえばと思い出して取り出してみると…



あんた…これ、全部単焦点レンズやないの…。
SAMYANG…?


そうなんです、なんとまぁ今まさに気になっている「単焦点」レンズが目の前に現れました。
このレンズについてはあまり詳しい知識を持ち合わせていませんが…
とにかく単焦点であることに間違いなさそうです。
しかも4種類もの画角、いろいろ試してみたい単焦点お年頃の私にとってこれはとてもうれしい。
ということで今回はSAMYANGのレンズについてFEマウント用の製品について見ていきたいと思います。


SAMYANGのレンズを知ってるかい?

改めまして今回はSAMYANGというメーカのレンズをご紹介していきます。
ちなみに読み方は「サムヤン」と読むそうです。


このレンズ、名前は知ってるけど目にしたことがないって方も結構いらっしゃるのではないでしょうか?
かくいう私もその一人でして今回お送りいただいて初めて製品に触りました。
実際に製品を見ていく前にまずはこのSAMYANGについてちょっと調べてみましょう。




何処の国のメーカー?


「SAMYANG」は韓国のレンズメーカー。
正確には三洋オプティクスというのが会社の名称のようです。
(HPでは三洋との記載となっていましたがそれ以外のページでは三陽となっているところが多数ありました。
結局どちらが正しいのかわからなかったのでひとまず以後はHP表記にて記載していきます。)


設立は1972年、従業員数は約150人ほど。
今回ご紹介するSAMYANGブランドレンズ他、
ロキノン・バウアー・オプテカ・ビビタール・フェニックス・クアンタレイ等々のブランド名のレンズも販売している会社なんだとか。



https://www.samyanglensglobal.com/jp/index.php#productwww.samyanglensglobal.com

HPは日本語にも対応しており普通に見やすかったです。
作例もありましたので気になる方は一度ご覧になられてください。


そんな韓国製のSAMYANGのレンズの日本代理店がケンコートキナーさま、
ということで今回製品をお借りしたという次第です。
※以下に登場する製品のうち、一部の製品は日本未発売製品もありますのでご注意ください。


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レンズラインナップ

HPにSAMYANGのレンズ体系について書かれていましたので簡単にご紹介します。
現在販売されているレンズは大きく分けて5つのラインナップに分かれています。



・SAMYANG AF(Auto focus)
・SAMYANG XP(Premium XPert Lens)
・SAMYANG MF(Manual focus)
・Cine
・Professional cine

コンシューマ向けから映画用のシネレンズまでと幅広いラインナップですね。
当初はすべてのレンズについて調べようと思ったのですが、
思いのほか量が多かったので今回は「SAMYANG AF」シリーズについて見ていくことにします。
私がお借りしたのもこのシリーズになります。




SAMYANG AF(Auto focus)シリーズを見てみよう

「SAMYANG AF」は文字通りAFを搭載したレンズです。
このレンズが登場するまでSAMYANGのレンズはすべてMFのみでした。


現在合計14本のレンズがラインナップ、
対応マウントは以下の三メーカー計五種類です。

SONY FEマウント
Canon EF/EF-S/RF
Nikon Fマウント

簡単にマウント別対応レンズ一覧をまとめました。




SONY
・FEマウント対応レンズ

Model name 絞り幅 最短撮影距離 フィルター径 重量
AF 75mm F1.8 FE
F1.8 ~ 22 0.69m Φ58.0mm 230g
AF 85mm F1.4 FE F1.4 ~ F16 0.90m Φ77.0mm 568g
AF 50mm F1.4 FE F1.4 ~ 16 0.45m Φ67mm 585g
AF 45mm F1.8 FE F1.8 ~ 22 0.45 m Φ49.0mm 162g
AF 35mm F1.4 FE F1.4 ~ 16 0.30m Φ67mm 645g
AF 35mm F2.8 FE F2.8 ~ 22 0.35m Φ61.8mm 85.6g
AF 24mm F2.8 FE F2.8 ~ 22 0.24m Φ61.8mm 93g
AF 18mm F2.8 FE F2.8 ~ 22 0.25m Φ58.0mm 145g
AF 14mm F2.8 FE F2.8 ~ 22 0.20m 装着不可 500g



Canon
・EFマウント対応レンズ

Model name 絞り幅 最短撮影距離 フィルター径 重量
AF 85mm F1.4 FE F1.4 ~ F16 0.90m Φ77.0mm 570g
AF 14mm F2.8 FE F2.8 ~ 22 0.20m 装着不可 536g


・EF-Sマウント対応レンズ

Model name 絞り幅 最短撮影距離 フィルター径 重量
AF 14mm F2.8 FE F2.8 ~ 22 0.20m 装着不可 536g


・RFマウント対応レンズ

Model name 絞り幅 最短撮影距離 フィルター径 重量
AF 14mm F2.8 FE F2.8 ~ 22 0.20m 装着不可 486g


NIKON
・Fマウント対応レンズ

Model name 絞り幅 最短撮影距離 フィルター径 重量
AF 85mm F1.4 FE F1.4 ~ F16 0.90m Φ77.0mm 480g
AF 14mm F2.8 FE F2.8 ~ 22 0.20m 装着不可 523g


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触ってみよう

ここからはお送りいただいたレンズを見ていきます。
今回はデモ機をケンコートキナーさまよりお借りしています。
www.kenko-tokina.co.jp




小さくて軽い!

お借りしたのは左から、
「AF 18mm F2.8 FE」「AF 45mm F1.8 FE」「AF 24mm F2.8 FE」「AF35㎜ F2.8 FE」です。
製品をお借りする前に「コンパクトで軽量なので登山にいいかもしれません!」とお話を伺っておりました。
単焦点とはいえそんなに小さくはならないんじゃないかしら…?と手にするまで思っていたわけなのですが…


一番大きい「AF 18mm F2.8 FE」でもフード先端までの長さは約85㎜
こちらの重量145g



二番目に大きいのは「AF 45mm F1.8 FE」、とはいえそれでもこちらも約83㎜程度です。
ちなみにフード外すと両者とも約70㎜程度までに短くなります。
こちらの重量は162g。



残りの二本はさらに小さく軽く「AF 24mm F2.8 FE」はフード先端まで約61㎜
重量はなんと驚きの93g


そして最もコンパクトな「AF35㎜ F2.8 FE」に至ってはなんと51㎜しかありません。
しかも重量が今回お借りした中で最も軽い85g



ミラーレスとはいえフルサイズ用レンズでこの大きさでこの重量、
お噂通り大変コンパクト…というよりも想像よりもはるかに小さい、小さすぎます。


大きさはともかくこの軽量さを実現できた理由は見た目で読み取ることができ、触ってみるとなんとなく分かります。
このレンズ達の外装に使用されているのはプラスチック
恐らくレンズとマウント部分以外の殆どはこれで構成されているのではないでしょうか?

無論プラスチックでボディを作ってしまえば軽さを手に入れることが出来るわけですが、
代わりに失うものもあるわけで…。
果たしてこれをどうとるかでこのレンズの好みが別れそうです。
ちなみに防塵防滴には非対応なのでアウトドア環境でガシガシ使いたい方はご注意ください。


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α7RⅣに取り付けてみました



早速私のα7RⅣに取り付けてみました。
まずは4本の中で大きい部類に入る「AF 18mm F2.8 FE」「AF 45mm F1.8 FE」二本を取り付け。


いやはや、今回の4本の中だと重量枠に入るとはいえ、
どちらも重量150g前後ということで重みは全く気になりません。
また軽く数枚撮影して使用してみましたが特に不満も感じませんでした。
AFの合掌速度は遅くもなく速くもなくいたって普通、
普通に使う分には全く問題はなさそうです。


MFでも操作してみましたがフォーカスリングの操作感は普通、
テンションも特に不満なく特にこだわらなけらば違和感も少ないのではないかなと思います。
全く問題なく使えます。





残る二本「AF35㎜ F2.8 FE」「AF 24mm F2.8 FE」というのがさらに小さいわけなのですが…
見てくださいよ、これ。
「AF35㎜ F2.8 FE」に至ってはほぼグリップと同じくらいの厚みではありませんか。
それでいて重量も85gと、レンズが付いているんだかいないんだかわからないくらい軽いです。


AF合掌速度は相変わらず遅くもなければ早くもなく不満は感じません。
ただしあまりにもコンパクトなため、
MF操作を手持ちにて行う時などにやや操作しづらさを感じました。


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付属品について

フードの有無に注意

の三本はレンズフードがついてくるよ

ここからは付属品について見ていきます、まずはフードから。
今回ご紹介した4本のうち、「AF35㎜ F2.8 FE」のみフードが付属しませんのでご注意ください。
他のレンズのフードが付かないかと試したところ、
「AF 45mm F1.8 FE」「AF 24mm F2.8 FE」の物を取り付けることが出来ました。
別途購入できるのかはわかりませんがご参考までに。

※2020/05/08追記
ケンコートキナーさまより、35㎜にもフードついてますよとお教えいただきました。
てっきりレンズカバーかと思って外してしまったものがフードだったようです。
わかりやすい動画もお教えいただきましたので詳しは下記動画をご参照ください。

www.youtube.com



付属のレンズケースは登山にもよさげ

このほかにSAMYANGのレンズにはレンズケースが付属してきます。
一般的にカメラレンズに付属してくるレンズケースといえば巾着型のものが多いのですが、
SAMYANGはちょっと違います。


ぱっと見社外品と見間違えるくらいにしっかりとした一品。
材質は…なんというんでしょうか、サングラスケースとかで使われいるああいう感じです。
結構頑丈そうなやつ。


私はいつもレンズを購入したらそれに合うレンズケースを購入しています。
やはり登山時はそこそこのプロテクト性能がないと不安なんですよね。


とはいえこれらがまぁそこそこのお値段でして、
大体どれも2000円前後、大きいものだと3000円くらいするんですよね。
それでいて正直そこまで保護能力が高いかと言われるとなんかそんなこともなくて、
中にはちょっと頼りないけど仕方がないから使ってる…なんてものもあったりします。


SAMYANGのこのレンズケースは重量も軽いしプロテクト性能も高そう。
これならばそのままザックに突っ込んで登山に持ち出せるんじゃないかなと思います。
正直、このケースだけでも販売してほしいくらいです。


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(少しだけ)使ってみました

早速これらのレンズを使ってみました。
本来であれば登山や外に持ちだして使ってみたいわけなのですが、
只今自粛中ということでちょいと厳しい。


ということで今回は部屋のなかでいつもの被写体を撮影してみることにしました。
今回は絞り優先、ISO200に固定した状態で絞りを一段ずつ(45㎜除く)変化させて撮影。
上の写真では「ライオン」にピント合わせてますが、以下ピントは「牛」に合わせてます。

正直これだけではどうにもこうにも言えませんが、
自粛期間ということで…今後、散歩等で使用した際にまた改めて記事など書ければ書きたいと思います。
参考にならないかもしれませんが大体こんな感じ程度に見ていただけると幸いです。



AF 45mm F1.8 FE

左から、F1.8・F2.8・F4

左から、F5.6・F8・F11

左から、F16・F22

まずは一番開放F値が低い「AF 45mm F1.8 FE」から。
(すんません。2枚以降の数枚、ピント外れてます。)
描写については開放での中央はもちろん、
周辺もそこまで気にならなそうな感じを受けました。


操作性については特に問題なし。
そこそこの長さがあるためホールディングやMFでのピント操作はしやすかったです。
特別不満や問題を感じることもなく、非常に好印象です。




AF35㎜ F2.8 FE

左から、F2.8・F4・F5.6

左から、F8・F11・F16

最後はF22

お次は「AF35㎜ F2.8 FE」
先ほどレンズよりも少し暗め…とはいえどそれでも開放F2.8となると結構ボケけます。
上の45㎜の方が写りが良いように思いますが少し絞れば相変わらずきりっとしている印象を受けます。
個人的には描写よりも周辺減光がやや気になりました。




AF 24mm F2.8 FE

左から、F2.8・F4・F5.6

左から、F8・F11・F16

最後はF22

フルサイズ用レンズなのに100gを切るという衝撃の「AF 24mm F2.8 FE」を見てみます。
開放での周辺減光量は上の二本と比較するとかなり気になります。
この辺りは現像で何とかするしかないかな…。


とはいえ描写は相変わらず良好な印象です。
ちょっと絞るだけでくっきりはっきり映ります。
軽くて写りもよいレンズなので、
周辺減光とさえうまく付き合う方法を見出せば仲良くなれるはずです。




AF 18mm F2.8 FE

左から、F2.8・F4・F5.6


左から、F8・F11・F16

最後はF22

同じく100gを切る超軽量レンズ「AF 18mm F2.8 FE」
やはり周辺減光が気になりますがとはいえ描写は変わらず良好。
ついついボカすことばかりを考えてしまいましたが、
絞って撮ってみて欲しいと思ってしまうそんなレンズです。
18㎜ F2.8、重量145gとかもう登山に持って行かずに何処へ持ち出すと言わんばかりの性能ですよね…。
Eマウント、おそるべし。


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動画撮影編

今回ご紹介した4本ともとても明るいレンズなので、
写真だけではなく動画撮影にもいいかもしれません。
一応私もYoutubeに登山の動画などをを上げているのですが、
この状況なので出かけることが出来ずちょっと停滞気味です。


とはいえいつまでもそんなこと言ってられないということで、
レンズを使うべく試しに部屋で撮影してみたところこれがまぁいい感じ。
どのレンズも明るいし軽く、なんだかとても気軽に撮ることが出来そうです。
またAF搭載ということでもちろん顔認識やα7RⅣから搭載されている動画瞳AFにも対応しています。


最近流行りのオンライン飲み会では「AF 45mm F1.8 FE」が活躍しました。
ディスプレイ横にカメラを配置して自分の顔の方に向けたのですが、
丁度よい焦点距離、かつF1.8のボケ量ということでかなりはっきりと自分を映すことが出来ました。
一緒に飲んだ某Youtube職人達からもそれっぽいと好評でした。


余談ですが、今回自宅で撮影してみた感じだと画角的には35㎜がなかなかよさそうという発見がありました。
とはいえやはりボケを考慮するとF1.8が欲しい。
35㎜なら写真でも使えるし動画も取れるとなればこれは一石二鳥では?
なんて風に気が付いたらあれこれ考えてる始末。
なんかまた単焦点沼に一歩足を進めてしまったのかもしれない…。

軽量・コンパクトな単焦点をお探しの方へ

いやはや、どのレンズも驚くくらい小さくて軽い。
それでいて写りも良好、私はかなりよいと思います。
お話いただいた通り、確かに登山のお供には非常に良さそうです。


単焦点数本を登山時にもっていくという使い方も楽しそうだと思いながらも、
それを実現するとなるとどうしてもネックになるのが重量。
しかしこのレンズであれば仮に今回の4本を持って行っても重量たったの485gしかありません。
行動時は24㎜と35㎜を使い、山頂で登頂記念を撮るときは45㎜で撮影、
夜になったら18㎜で天の川撮影なんていう風に使い分けることも可能なわけです。
軽量かつ絶対的な単焦点運用をしたい場合などには非常に魅力的なのではないかと感じます。


ただし、難点…というより仕方がないことなのですが、
レンズ本体の殆どがプラスチック製のため、やはりなかなか安っぽい印象を受けます
外装見てお分かりの通り、見た目からもうプラスチック感が…。
作りや材質というのは所有満足度に直結する部分でもありますので、
苦手な人は苦手かも。


以前ご紹介したFiRIN 20㎜ F2.8 MFと比較するともう外装の差が激しいです。
ただしその代わりFiRINは重たいんですけどね。
あと材質的に耐久性等はどうなんだろうとやや気がかりでもあります。


またレンズ本体を見てわかる通り防塵防滴には非対応、
レンズ内手振れ補正もなしということである程度割り切って使う必要があります。
とにかく単焦点、それでいて写りも良好な重量を極限まで軽くしたレンズが欲しい、
それさえ手に入れば後は望まない…とまでは言い過ぎですが、
ある程度割り切って使えればすごく魅力的なレンズかと思います。


万人受けするレンズではありませんがとにかく軽量コンパクト、
描写も良好なため気になる画角がある際はお一つ手元に置いておくと何かと重宝しそうです。
登山で使う機会があればぜひとも使ってみたいですね。
本当だったらこのゴールデンウイークに…
ああ、皆さん頑張ってStay Homeしましょう!
よいGWを!


www.kenko-tokina.co.jp