はじめてのじゅうそう!!
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憧れの槍ヶ岳へ!
【2017/9/30-10/2】
1年前、燕岳にて目にした槍ヶ岳。
「2017年はあそこに登ろう!」
と決意し、かれこれ1年が経ちました。
当初は上高地から1泊2日で考えていたのですが、
いよいよ挑戦と思った矢先、なんと長期連休を取れることに!
休みもあるし、テントも持っているのに普通に行くのでは面白くない。
どうしようかな~?と考えたときに閃きました。
…そうだ!歩いてみたかった表銀座を縦走して向かおう!
北アルプス「表銀座」とは、
北アルプス山麓の中房温泉を起点とし、
合戦尾根を登り常念山脈を大天井岳まで縦走、
その後東鎌尾根の喜作新道を経て槍ヶ岳へ至る登山コースの名称。
北アルプスを代表する山々を眺めながら進むことが出来るこのコースは、
登山を思考とするものなら一度は歩んでみたいと思うであろう人気のコースです。
ということで、テントとフルサイズカメラを担いで秋の北アルプス表銀座を槍ヶ岳目指し縦走して参りました!
初めての縦走…期待と不安でいっぱいです!はてさてどうなることやら。
それでは行ってきます!
今回の行程
行程は出発前に更新したこちらに記載しましたが、改めて。
www.for-toru.com
今回は2泊3日で計画を立て、最終的な工程は下記の様になりました。
(Day1)穂高駅~中房温泉~燕山荘~大天荘~大天井岳~大天荘(テント泊)
(Day2)大天荘~大天井ヒュッテ~ヒュッテ西岳~水俣乗越~ヒュッテ大槍~槍ヶ岳山荘~槍ヶ岳~槍ヶ岳山荘(テント泊)
(Day3)槍ヶ岳山荘~ババ平~槍平~横尾~徳沢~明神~上高地バスターミナル~新島々駅~松本駅~穂高駅
可視化するとこんな感じ。
初日は10時間コース、二日目は希望を失う東鎌尾根、
三日目は上高地まで18km、1500m急降下となかなかエキサイティンなコースです。
今回の装備
今回不安だったのが装備。
初の縦走、またテント泊も6月の「蝶ヶ岳」以来ということで準備はかなり念入りに行いました。
私がテント泊時に使用しているザックはミレーの「マーカムスイッチ(75ℓ+15ℓ)」です。
今回も同じリュックを使用しました。
[ミレー] バックパック MARKHAM SWITCH 75+15 MIS0522 INK
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食料はα米とインスタントラーメンを約4日分、水はナルゲン1ℓを携行しました。
水が少ないかも?と思いましたが、この時期の稜線上はやはり寒く汗をかかなかったため1ℓで問題ありませんでした。
(もちろん朝出発前には補給しました。)
とはいえ、万が一のことを考えるともう少し持つべきだったかなと反省しています。
食事に関しては、お昼ご飯は山小屋で食べようと決めていたため、朝食・夕飯・行動食・非常食分として携行しました。
新たに購入したのがヘルメット。
今回二日目に通る予定の東鎌尾根は、
長野県が推奨するヘルメット着用山岳地域に指定されています。
県が推奨するくらい危険なのか…と不安になり、今回購入しました。
また、槍ヶ岳に登る際にも被る方が多いと聞いていたのもあります。
実際、二日目には目の前を落石が落ちてきたこともあり、
持っていってよかったです、ホントに。
そして最後にカメラ関係。
カメラはもちろんD850を連れ出しました。
肝心のレンズですが、あれこれ考えた末持って行ったのはというと…
・NIKKOR AF-S 24-70mm F2.8E ED VR
・NIKKOR AF-S 18-35mm F3.5-5.6G
・SIGMA 15mm F2.8 DIAGNAL FISHEYE
結局いつもと一緒です。
本来なら出来る限り軽くすべきところなのにこのレンズ達…。
そんなわけで最終的にザックの重さは19.5kgとなってしまいました。
正直F2.8も必要ないので大三元は置いて行きたかったです。
24-120mmF4が手元にあれば迷わずこれを持っていきましたが…
売却したことが悔やまれます。
早めに買い足さないと!
あ、さすがに今回はいつもの三脚(マンフロットのBefree)は置いていきました。
重量もありますが、二日目に進む東鎌尾根は梯子や岩場、鎖場のアップダウンの連続。
ザック外に装備していると万が一引っかかった時が危ないと考えたからです。
早朝にもしかしたら撮るかも程度でマンフロットのPIXIだけザックに入れておきました。
Manfrotto ミニ三脚 PIXI ブラック MTPIXI-B カメラ用
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結果的にこれだけで十分でした。
D850はザックに入れたまま行動、
ここぞというときに撮りだして撮影するスタイルです。
行動中の様子はiPhoneや、肩につけたSONYのアクションカム(HDR-AS100V)にて記録をしています。
アクションカムでちょこちょこ動画や写真を撮ると、思わぬ瞬間が撮れたりするのでおススメです。
ソニー SONY ウエアラブルカメラ アクションカム 空間光学ブレ補正搭載モデル(HDR-AS300)
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とまぁこんな感じです。
さあいよいよ出発しましょう!
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穂高駅駐車場
前日の0時ごろ「穂高駅駐車場」に到着しそのまま車中泊をしました。
穂高神社の西側に位置するこちらの駐車場は穂高神社参拝客および登山者に向けて無料にて開放されている駐車場です。
やはり金曜日の夜ということもあり、登山者らしき方々の姿でいっぱいでした。
乗り合いバスは月、曜日にて発車時刻が異なりますので事前にHPにて確認することをおススメします。
また発車時刻が近づくとタクシーの運転手さんがやってきてタクシー乗ってかない?と営業かけてきますので、
お急ぎの方はこちらを利用してもいいかもしれません。
4:53に穂高駅駐車場を出発!
この時点で乗車率は90%を超えており、次の穂高駅で乗ることが出来ない方もいらっしゃいました。
電車で来られる方で確実に早い便に乗りたい場合は穂高駅駐車場で待ったほうがいいかもしれません。
(とはいえ繁忙期は増便が出るそうです。)
中房温泉登山口
バスに揺られること約1時間で「中房温泉登山口」に到着です。
約2週間ぶりに訪れましたが、前回よりも圧倒的に人が多い!
登山ポストもパンパンでした。
合戦尾根での渋滞が怖いので早々に出発することにします。
(燕岳までは前回書いたばかりなのでちょっと省略します)
合戦小屋
あっという間に「合戦小屋」に到着しました。
この日はは大天井岳まで行かなければならないということで、
自然とペースも早くなってしまいます。
抑えなければと思いつつもついつい足が動いてしまう。
後々影響が出なければいいのだけど…。
周りの木々を見渡すと秋の気配が。
合戦小屋でこの色づきだと稜線上からの景色は一体…。
期待が高まります。
秋の気配がこちらにも。
合戦小屋名物のスイカの販売が終了し秋冬限定のお汁粉に変わっていました。
これはこれで気になります…が、先を急ぐことにします。
秋を感じながら登ろう!
合戦小屋を過ぎて、私の好きな雷鳥看板の辺りに来ると…
いよいよ見えてきました。
目的地である「槍ヶ岳」の姿が。
しかしまぁ、見る分にはきれいなんだけど…ほんとにたどり着けるのか?
自分があそこまで行くという実感が全くありません。
そもそも槍の前にさ、
今日の目的地の「大天井岳」ですらこの距離って…
とにかく進むしかないですね。
この辺りで大天井岳まで行かれるというお母さんと燕山荘でテントを張るというお兄さんと少しお話。
天気も良く紅葉もきれいで最高ですね!とみんなうれしそう。
お兄ちゃん先行って待っててとお母さんと大天井岳での再会を約束しつつ先へ進みます。
燕山荘
中房温泉登山口から3時間半で「燕山荘」に到着しました。
先ほどであったお兄さんとはここでお別れ。
「表銀座縦走無事を祈ります!楽しんできてください!」とエールまでいただいてしまいました。
なんだか旅をしてる感じがするね!
とはいえここは燕山荘。
やはりあのおいしい食事をスルーするなんて私にはできない!
ちょっと早いけどお昼ご飯にすることにしました。
ビーフシチューかカツカレーか悩みながら売店へ行くと…
なんと営業時間30分前!
食べたいけれども、まだまだ先が長い今日の工程。
さすがにここで30分もロスすると先が不安です。
ということで…
仕方なく売店でカップヌードルを購入。
お湯入りで400円です。
当初予想していたよりもだいぶグレードダウンですが…
美味しかったので良しとしましょう。
そんな私を慰めてくれるかのように、女王は今日も輝いておりました。
ゆっくりしたいけど先へ進みます。
また来るね!燕岳!
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稜線上を行く
ここからは稜線上を大天井岳目指して進んでいきます。
目指す大天井岳は左側の大きいやつ。
また、テン場のある「大天荘」はその大天井岳山頂付近にあります。
色々考えると動けなくなりそうなので…とにかく先へ進みましょう。
昨年引き返した「蛙岩」までやってきました。
これね、「かえるいわ」じゃなくて「げぇろいわ」って読むそうですよ。
思えば、ここから槍を見て来年はあそこまで!と決意した私。
一年経ちこれからあそこまで進むと考えると感無量…と思いきや、実感がありません。
むしろホントに行けるのかと半信半疑で進んでいます。
登る前は蛙岩あたりでは感激するのかな~なんて想像してたのですが…
理想と現実の差は大きいですね。
「大下りの頭」から大天井岳方面を望みます。
いや~まだまだ遠いですね…。
大天井岳ふもとまでくると梯子が出てきます。
この辺りまでくると疲れが出て下を向きがちですが気を付けて!
実は上を向くと「小林喜作のレリーフ」があります。
ご存知の方も多いかと思いますが、
小林喜作はこの表銀座ルートを開拓した張本人。
表銀座というのが後付けで、本来は喜作新道という名が正式名称。
今こうしてこの道を進むことが出来るのもすべてこの方のお陰というわけです。
ありがとうございます。
また、表銀座という名前の由来は何通りかあるそうなのですが、
喜作があたかも銀座を歩くかの様に歩いたことからいつしか表銀座と呼ばれるようになったなんて話もあるそうです。
80kgの荷物を背負って北アのあちこちをすごいスピードで駆け抜けていったハイパー猟師だったそうですよ。
しかし80kgって…喜作さんやべえな。
大天井岳ヒュッテとの分岐点まで来たらもう少し。
今回の宿泊地大天荘はここから常念方面へと進みます。
さらに登らないといけませんが頑張りましょう!
もう一つの大天井ヒュッテへ行く場合はそのまま西岳方面へと進みます。
あ、眺望は断然大天荘のほうがよいです。
…しかし、ここまで約9時間歩いてきています。
さすがに疲れもピーク、なかなか足が前に進みません。
進んでは足が止まりの繰り返しで少しづつ進んでいきます。
大天荘から下ってきた軽装の方に、
「私、この荷物でも登りきつかったです。あと少しですから頑張って!」
とここでも励まされました。
もうひと踏ん張り、がんばりましょう!
そしてようやく…
大天荘
今日の目的地「大天荘」に到着しました!
いや~もうくったくたです!
ホントに疲れた!
小休憩のあと、テントの受付を済ませます。
1張り料金700円でした。
支払いと引き換えに幕営手形を受け取ります。
料金にはトイレ利用料は含まれていますが、水は別途お金がかかります。
大天荘の水は二種類あって、雨水を利用した飲料水とミネラルウォーターが売られています。
前者は文字通り雨水で、後者も文字通りミネラルウォーターです。
料金が雨水が1ℓ200円、ミネラルウォーターが2ℓ800円でした。
私は雨水を買って煮沸してから調理や翌日の行動用飲料水に使用しましたが、
特に体調に変化はありませんでした。
ご自身の体調に合わせてお選びください。
また、小屋もとてもきれいな小屋でした。
こちらも燕山荘と同じく「燕山荘グループ」が運営する山小屋です。
燕山荘ほど大きくはありませんが、中は似たような雰囲気で可愛らしい感じでした。
こちらでもポイントカードは使えますので、皆様お忘れなく。
www.for-toru.com
テントを張り終え、一息ついていると見覚えのある方の姿が…?
なんと朝合戦尾根でお話したお母さんではないですか!
無事に到着されてさらにわざわざテント場まで私を探しに来てくださったとのこと!
お互いの到着を称えつつ、あれこれ話をしながら大天井岳山頂へ散歩することになりました。
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大天井岳山頂
大天荘から大天井岳山頂までは15分程度です。
山頂は大勢の人で賑わっていました。
お母さんとあの山は~この山は~とお話しているうちに周りの方もその話に加わって、
沢山の方から山のお話を聞くことが出来ました!
皆さん詳しくてまだまだ知らない山がたくさんあるんだな~と実感。
余談ですがどうも私山ではかなり若く見られるようでして、
今回も皆さんから大学生とお褒めいただいてしまいました。
実際はおっさんなんですけどね!
そんなおっさん、再びテント場へ戻ってきました。
普段飲まないけどなんだか今日はビールが無性に気になる…。
ということで「生ビール800円」を購入。
これがまぁ美味しかった!
普段美味しいと感じなかったビールがこれほどおいしいとは!と一人で感激していました。
さらに先ほどのお母さんから大天荘にて販売されているチーズケーキの差し入れをいただいてしまう始末!
ホントにありがとうございます!
そしてあっという間に夕暮れに。
一日が終わろうとしています。
大天荘テン場からは槍や穂高連峰が丸見え。
そんな有名な山々をバックに夕日が沈んでいく姿を見ることが出来ます。
また、少しだけ常念岳方面へ進むとさらに見やすいのでおススメです。
とはいえ、槍方面だけでなく今日来た道を見返すのもいいかも。
夕日に照らされた表銀座を見れば一日の疲れも吹っ飛ぶはず。
大天井岳はなかなかよい撮影スポットだらけ、これは意外と穴場かも?
夕日を見送りテン場に戻ると山小屋の方がいらっしゃいました。
なんでもこの日の夜は氷点下まで気温が下がる為、
水が出なくなるのでテン場の人たちに早めの給水をお願いしているとのこと!
大天荘のテン場は稜線上にあり障害物がないためかなり冷え込むのだそうです。
私も慌てて水を汲みに行きました。
テント内で食事を済ませ、あとは寝るだけ。
やはりかなり冷え込んだため、持ってきた衣類のほとんどを着込んでシュラフに潜り込みました。
明日はいよいよ東鎌尾根から念願の槍ヶ岳までの工程。
果たしてどうなることやら…。
期待と不安の中、就寝。
おやすみなさい。
(Day2前編に続く)