東鎌尾根に挑む!
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前回の続きです。
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槍ヶ岳を目指し、北アルプス表銀座を進む私。
初日は中房温泉を出発し、
無事目的地である大天井岳は大天荘に到着することができました。
今回は二日目の第1部。
大天荘を出発して東鎌尾根を進み、
ヒュッテ大槍に到着するまでを工程を振り返りたいと思います。
Day2(前編)
大天荘~大天井ヒュッテ~ビックリ平~西岳~ヒュッテ大槍(←今回の記事ではここまで)
※行程はすべてSUUNTO社のGPS内蔵腕時計「SUUNTO TRAVERSE ALPHA」にてロギングを行っております。
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大天荘にて朝日を拝む
二日目は朝4時に起床!
テントから顔を出すとなんとまぁ満天の星空ではないですか!
これは!と思わずカメラを持って飛び出してしまいました。
今回はいつもの三脚がなかったため、
ちびっこ三脚とD850のバリアングル液晶を駆使してなんとか撮影する事が出来ました。
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私はいつもこの三脚をザックのポケットに入れてます。
がっつり三脚を持っていけなくてもこれさえあればまぁなんとかなるかなと思います。
バリアングル液晶のカメラならなお吉ですね。
稜線上に位置するここ大天荘のテント場。
やはり夜はかなり寒くこの日も氷点下まで下がったようです。
さすがに眠れないかなと思っていましたが、相変わらずの朝まで熟睡っぷり。
何処でも寝れるこの特技、山では大変重宝してます。
当初、出発は5時の予定でしたが…なかなか思うように撤収準備が進みません。
気づけばいつの間にか日の出の時刻。
いつの間にか周りの皆さまも外に出て待機されていました。
この日は天気がとても良くてこんなに綺麗な朝日を見る事が出来ました。
実は今まで何度か山で朝を迎えましたが、
きちんと朝日を拝む事が出来なかったんですよね。
撤収準備しないと行けないのにこの景色…、
ますます片付けが進みません。
結局5時出発を諦めて、私も朝日を楽しむことにしました。
ふと槍ヶ岳方面に目をやるとこちらにも絶景が!
この日はテント場のテントも約15張程度だったのでかなりスカスカ。
案外穴場なのかもしれませんね。
しかし…今日あそこまで行くと思うと少し不安です。
本当に行けるのか!?
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西岳までのルートも気を抜かずに!
結局6時半に支度が終わりました。
最後に昨日出会ったお母さんにご挨拶。
お母さんは今日燕岳経由で中房温泉に戻るそう。
道中お気をつけて!またお会いしましょう!
昨日登ってきた丁度反対側を下っていきます。
こちらは日が差しておらず少し寒く暗い道が続きます。
約30分ほどで「大天井ヒュッテ」に到着。
丁度大天井岳の麓に位置するこちらの山小屋。
大天荘と比較すると眺望はあまり良くありませんが、縦走などで先を急ぐ方はこちらも良いかも。
ただしテント場はありませんのでご注意を。
小休憩を済ませ槍へと向かいます。
が、しばらく進んだところでヒュッテの写真を撮り忘れた事に気付き戻ることに。
その間約数秒ですが…まさかこの時間が私の運命を左右することになろうとはこの時思いもしませんでした。
てっきり稜線上を進んで行くのかと思いきや、
しばらく巻道が続きます。
この辺りは平坦で歩きやすくペースも稼ぐ事が出来ました。
スイスイと進んで行くと何やら上から物音が…。
ふと足を止めるとなんとほんの数メートル先をバスケットボールぐらいの岩が3つほど横切っていきました!
もしもヒュッテの写真を撮りに戻っていなかったら…と思うとゾッとします。
道自体は歩きやすいですが、それ以上に周りにも注意して進んでください。
先ほどの落石では無意味ですが…
やはりヘルメットはあった方がいいかと思います。
直前にそんな体験をしてしまったが為に、「ビックリ平」に着いてもあまりびっくりする事が出来ませんでした。
ここはびっくりするくらい景色が良い為その名前がつけられたそう。
落ち着かせる為に水を飲んで休憩です。
丁度その時同じ方向からきたご夫婦とお話をしました。
なんでも私と同じく槍を目指しているそう。
人と話す事が出来てだいぶ落ち着きました。
お互い頑張りましょう!
ここからは稜線歩き!
お天気も良くて本当に気持ちいい!
北アルプスの絶景を堪能しながら進みます。
右手には目的地である槍の姿が。
ビックリ平を超えると大体どこからでもその姿を見る事が出来ます。
しかし…ゴール遠いな。
いつの間にか「赤岩岳」山頂に到着していました。
標高は2769m。あまりメジャーではありませんが、それなりの標高があります。
西岳が近づくにつれ、登山道も険しくなってきます。
終盤はこのように道のようで道のないルートを進みます。
天候が悪いときは滑りそう…ご注意ください!
そして「西岳」山頂の看板が見えてくればもう一息。
当初は登ろうと思っていましたが、
やはりこの後の東鎌尾根が不安。
ここは体力温存のため、スルーすることにしました。
すまない、西岳。
そしてこの岩に書かれた労いの言葉が見えてくれば、
到着です。
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ヒュッテ西岳
ということで「ヒュッテ西岳」に到着しました。
ここでしばらく休憩です。
ヒュッテ西岳はなんというか稜線上に縦長に立てられています。
一番奥にはテント場があり、この日は1張のテントの姿が見られました。
しかしまぁ、このヒュッテ西岳。
こちらもかなりの絶景が広がっておりまして…
東を望めば「常念岳」(2,857m)を主峰とする常念山脈が。
反対に西を望めば本日のゴールである「槍ヶ岳」(3120m)聳える穂高連峰をこんなに間近に見ることが出来ます。
このロケーションならモルゲンロートをはじめ、夜の星景もかなり良さげな写真が撮れそうです。
ここまで来るのはそれなりに大変そうですが…頑張る価値はありそうです。
いつの日か来れたら来たいですね、来れたら。
ちなみに山小屋では珍し?く、牛乳を販売しているようでした。
残念ながらこの日は売り切れだったようですが機会があれば試してみたいかも。
いよいよ「東鎌尾根」を行脚!
景色のよいヒュッテ西岳を出発して、いよいよ「東鎌尾根」へと進みます。
とっても簡単に説明すると、この先を一気に下って、写真左側の尾根を進み槍ヶ岳へと向かいます。
この光景のお陰で、やる気と希望を一気に失ってしまいました。
とはいえここまで来てしまった以上、進むしかありません。
がんばろー(棒読み)
とはいえ丁度紅葉が進んでいるこの時期。
やはり景色は素晴らしく、次から次へと鮮やかな色が目に飛び込んできます。
精神的にやられてしまいましたが紅葉のお陰で何とか持ち直せました。
ヒュッテ西岳を出発してすぐ、一気に下ります。
えっ?こんなに下って大丈夫!?というくらいの下り。
…ってことはそれだけ上がるってこと?
紅葉で回復するも、早速メンタルやられそうです。
しばらく進んだ後振り返ってみました。
高い山が西岳、ヒュッテはその左側の平らな稜線上にあります。
ホントに一気に降りてきたな…。
ヒーヒーいいながらも「水俣乗越」に到着。
ここで休憩していると、後ろから先ほどのご夫婦がいらっしゃいました。
やはりご夫婦もかなりメンタルやられてしまったそう、ですよね…。
お先に行ってますとお伝えして出発です。
水俣乗越看板の先がこんな感じ。
ってどこを進めばいいんだ…?
実際行けばわかりますが、後半はこんな感じでガレ場や岩場のオンパレードです。
超エキサイティング…
とはいえ、足場や階段や鎖など比較的整備されている為そこまで難易度が高いというわけではなさそうです。
私一番のお気に入りポイントがこの足場。
下をのぞくと…ひゃー!!
この高度感が堪らない!怖い!
高いとこ大好きな方は必見です。
※あまり羽目を外しすぎないようにご注意を。何処も大抵危険です。
お気に入りポイントを通過し、幾つかの登りを通過すると…
また下ります。
登っては下り、また登っては下りとホントに槍ヶ岳に近づいてるのか?と疑問に感じてしまいます。
この梯子がまぁ高くて、ここから落ちたら…ああ、ダメだなと感じてしまうくらいの高さ。
どこもなかなかの高度感を味わえてしまう東鎌尾根。
高所恐怖症の方には厳しいかと思います。
しかし、この日は天気が良かったからいいものの、
これが雨の日だとすると…梯子を始め、岩場も滑りやすくなり、一気に難易度も上がるんだろうな。
そんなことを考えながら梯子を下りました。
その後も延々と続くのか?疑いたくなる梯子や、
これってクライミング…?と勘違いしてしまうような岩場を潜り抜けます。
テント泊装備は…きついです。
再び振り返ると西岳の姿。
段々と標高が高くなってきたので進んでることがわかります。
皆さん、つらくなったら振り返りましょう。
梯子や岩場を抜けるとまた落ち着いた登山道の姿が。
とはいえここまでくると疲れもピークに来ています。
普段なら何気ない筈のこの道もかなりきつく感じます。
更に水1ℓも底を尽きかけ…やばい。
どんどん槍が近づいてきました。
と、同時に岩場に変わります。
この辺りから槍までの距離が所々書かれているようになりました。
あと1.2kmか…
もうダメかも…
なんて思った矢先、目の前に鳥がパタパタと降りてきました。
私の前をルート通りに進む姿はまるでガイドしているようでした。
くったくたでしたが鳥についていきます。
すると…?
あっ!あそこに見えるは赤い屋根!
もしかして!
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ヒュッテ大槍到着!
遂に東鎌尾根を制覇し「ヒュッテ大槍」に到着しました!
やったー!そして疲れたー!
ちなみに鳥はその後、×印が書いてあるほうへと消えていきました…。
あのまま進んでたら…あぶねぇ。
さすがにお腹もペコペコだったので、お昼ご飯を食べていくことに。
ここヒュッテ大槍はなんと名物が「つけ麺」!
さらに今年からの新メニューの「しょう油ラーメン」やおなじみ「とんこつラーメン」と、
疲れた体にうれしいメニューが勢ぞろいでした。
私がメニューで悩んでいると、先ほどのご夫婦が到着。
お互いの労をねぎらいつつお話するとお二人はこちらで宿泊とのこと。
あ、私はこの上まで行くのか…すっかり到着した気分になってました。
先もあるのでここは名物である「つけ麺」をチョイス。
これがまぁ山の上とは思えないくらいのおいしさでした。
またホウレンソウやネギなどの野菜も乗っていて、まるで下界にいるような気分でした。
さらにこのチャーシューの厚さ!
ご夫婦も何を食べようかと迷われてましたが、
私のつけ麺に触発されてしまい、同じものをオーダーされてました。
美味しかったです!
食事も済ませ、先へと進むことにします。
食事中のご夫婦に手を振りご挨拶。
後ほど槍へ向かわれるそうなのでもしかしたらお会いするかもしれません。
お気をつけて!