真夏の八ヶ岳をテント背負って縦走してきたお話です。
今回は2日目、キレット小屋を出発して高見石小屋を目指します。
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全体の日程や装備品についてはこちらをご参照ください。
真夏の八ヶ岳縦走、はじまります!
Day2開始
おはようございます。
時刻は2時58分、二日目行動開始です。
この日の移動距離は最長となる約12km、
テント場の確保も考えて早めの出発を狙います。
キレット小屋から赤岳へ
一時間程度で撤収準備を済ませ出発。
いまだ暗い夜道、ヘッデンを装備して先へと進みます。
段々と周りが明るくなるころに本日一番の危険個所「赤岳南陵」部分に差し掛かりました。
ここからは赤岳山頂を目指しとにかく登っていくことになります。
場所によってはガレやすく混雑時などには注意が必要です。
ここを通過する際はヘルメットがあるといいかもしれません。
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気の抜けない箇所をいくつも通過します。
落ち着いて進めば大丈夫。
そんな緊張感の中、周りを見渡すと素晴らしい光景が広がっていました。
暗い中歩いてきたからこそ見える風景、
早朝から活動した後に朝の光を浴びると本当に安心します。
最後の梯子を上りきり後ろを振り返るとそこにはご褒美が。
雲海のなかに聳える富士山の姿。
ほぼ毎日富士山を見ている静岡県民の私でもおおお!と感動する光景でした。
目指す赤岳山頂も輝いています。
さああと一息、がんばろう。
キレット小屋を出発し、歩くこと1時間45分。
八ヶ岳最高峰である「赤岳(2899m)」に登頂しました。
昨年の開山祭以来、二度目の登頂です。
赤岳山頂からはお隣の「阿弥陀岳」の姿をばっちり拝むことが出来ます。
本来ならこちらも寄りたかったのですが往復約2時間ほどかかってしまう距離。
この日はまだまだ先が長かったため仕方なくスルーすることにしました。
さあ、先を急ごう。
赤岳から横岳へ
赤岳山頂を後にして「横岳」へと向かいます。
折角登ったというのにまた降りなければなりません。
しかもその道中は登りの方やら下りの方で大混雑。
さすがは三連休…。
ようやく渋滞を抜けきり赤岳方面を望みます。
手前に見えるは「赤岳展望荘」。
ここからの景色は抜群だそうで一度は泊まってみたい山小屋の一つです。
稜線と星の写真なんて素敵だろうな。
赤岳から横岳までのルートはなかなかエキサイティング。
とはいえそこまで危険個所もないので落ち着いて進めば特に問題はなさそうです。
朝から赤岳南陵を経験してればこのくらいへっちゃらです。
無事「横岳(2829m)」山頂に到着。
横岳山頂はやや狭めでした。
人も多かったので休憩もそこそこ先へと進みます。
横岳から硫黄岳へ
次の目的地は「硫黄岳」です。
風景も楽しみながらどんどんピークを制覇する、
稜線上を進むのは本当に楽しいです。
途中に見えてくる防護ネットの中にあるのは…
高山植物の女王こと「コマクサ」。
この辺りでもその姿を見ることが出来ました。
とはいえ量的には昨日のツルネのほうが多かったかも?
硫黄岳手前にある「硫黄岳山荘」にて少し休憩をとることにしました。
この山小屋がまぁとにかく可愛らしい。
小屋内はバンダナで装飾され、まるでネパールに来たかのような気分になりました。
そんな素敵な雰囲気に思わず財布のひももゆるみ、コーラやお土産品を大量購入。
山で飲むコーラはなぜあんなに美味しいのか?
ここにもぜひとも泊まってみたいぞ…!
そんな思いを胸にさあ出発です。
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ここからの地味な登りに今回導入した「トレッキングポール」が大活躍。
なくても大して変わらんだろう?と思っていたのですがこれがまぁ便利です。
足だけで支えるところを腕使えるってこんなにも楽だったんですね。
一体なぜ早めに導入しなかったんだと思わずにはいられませんでした。
難点はしまうのがやや億劫ということくらいでしょうか?
今更ながら、超おススメです。
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硫黄岳山荘から数十分で「硫黄岳(2760m)」山頂に到着。
先ほどの横岳とは打って変わって山頂はとても広かったです。
硫黄岳名物「爆裂火口」を間近で観察します。
この硫黄岳、昔の大噴火で山の一部が吹き飛び今の形になったとか。
自然ってすごい!
そんな爆裂火口の隙間から見える建物が、次に向かう「夏沢峠」です。
また下るのか…
硫黄岳から夏沢峠へ
硫黄岳からかなーり下って「夏沢峠」までやってきました。
ここはオーレン小屋、本沢温泉との分岐点ということもあり多くの人で賑わっていました。
しかしここから硫黄岳までの道のりはなかなか堪えそうです。
下りでよかったと思わずにはいられません。
左奥が先ほどまでいた硫黄岳、ここからでもすごい迫力です。
夏沢峠から根石岳へ
ここから根石岳まではゆるやかな登りが1時間ほど続きます。
登山道の風景も木々が多くなり段々と北八ヶ岳っぽい雰囲気になってきました。
八ヶ岳はこのように周りの雰囲気が変わるので歩いていても楽しかったです。
しかし相変わらずアブはすごかったですが…
そんな道もふと開けたと思ったら「根石岳山荘」に到着。
実は私、地図を持っていたのにも関わらずこの根石岳と根石岳山荘のことを失念しており、
目の間にしたとき(地図にもない山荘があるなんて!)ととても驚いてしまいました。
いやいやちゃんと地図見ろよ。
ここ根石岳山荘はお水が豊富な山荘。
八ヶ岳の数少ない給水スポットなので是非とも押さえておきたいところ。
また小屋前は「コマクサ群生地」となっており、多くのカメラマンで賑わっていました。
そんな失念していた「根石岳(2603m)」も無事登頂。
山頂で60代くらいの登山先輩たちが宴会やっててとても楽しそうでした。
ああいいうのも楽しそうだなー!
根石岳から天狗岳へ
次はいよいよ「天狗岳」へと向かいます。
ここまでくれば目的地までももう少し。
暑いですが頑張りましょう。
天狗岳へは下がりながらぐるっと回ってまた登る感じです。
この緑の橋が見えてきたら頂上はもうすぐそこ。
お昼近くになりだんだんと雲が多くなってきました。
夏の八ヶ岳は午後曇りやすい印象があります。
稜線歩きはなるべく早い時間のほうが楽しいかも。
「天狗岳(2646m)」登頂。
大人気の山ということでたくさんの人で賑わっていました。
実は2峰からなる天狗岳。
ここは「東天狗岳」でお隣には「西天狗岳」が聳え立ちますが、
今回はスルー。
天狗岳から高見石小屋へ
さあ、本日の目的地まであと一息です。
ここからは段差がきつめな下りが続きます。
遠くを見ると左手奥にゴールである「蓼科山」の姿が。
まだ遠いなぁ…
ようやく分岐点である「中山峠」に到着しました。
ここから西に進むと黒百合ヒュッテ、東に進むとしらびそ小屋、北に進むと白駒池方面へと向かうことが出来ます。
実は2日目の幕営地は黒百合ヒュッテもいいなぁと思っていて最後まで迷っていました。
何故なら黒百合ヒュッテには生ビールがあるのです!
とはいえ翌日も長い距離を進まなくてはならない為、今回は少しでも距離を稼ぐべく計画どおり高見石小屋を目指すことに。
生ビール…
白駒池周辺に多くあるこの木道が登場。
着々と近づいていますね。
しかしここからが意外と長かったです。
想像よりもかなり下ったためかなり疲れてしまいました。
また北八ヶ岳に近づくにつれ登山道もどんどん歩きづらくなってきた印象です。
小屋はまだかまだかと一心になって進みます。
高見石小屋着!
バテ始めた所でようやく「高見石小屋」に到着しました。
思ったよりも遠かった!
そしてすごい人!
どうやら白駒池から散策されてきた方々の様子です。
さすがは人気の小屋ですね。
早速テント場の受付を済ませると小屋前がテント場とのこと。
仕方なく皆さんに声をかけスペースを空けていただきなんとか設営することが出来ました。
ここでもかなり疲れたぞ…。
水についてですがテント場利用者には2リットルまで無料で水をもらうことができます。
なんの水かは聞きそびれてしまいましたが、翌日そのままがぶがぶ飲んでも美味しく問題もなかったので大丈夫かと思います。
逆に水だけの購入はNGとおっしゃっていたのでご注意ください。
荷物をテントにおいて小屋へと戻り食事にすることにしました。
やはり炎天下を歩くとどうしても食欲が落ちてしまいます。
ましてそのあとにアルファ米となると更に食べる気が…
今朝3時にアルファ米を食べて以来まともに食事をしていなかったためここで「カレーライス(800円)」を頂くことに。
カレーのお供はもちろん…ビールです。(500mlで700円でした。)
くぅ~疲れた体に染みわたるぜ~!
その後テラスでのんびりとしていると急に雷が鳴り響き始めました。
これは降りそうだぞ…と慌ててテントに退避すると案の定降り始めます。
こうなるとどうすることもできないので仕方なくテントでお昼寝。
ビールも入っていたためぐっすりと眠ってしまいました。
目を覚ますとすでに17時すぎ。
先ほどまで賑わっていた小屋も嘘のような静けさです。
雨も無事にやんだようで良かった。
テント場のテントの数も増えだいぶ賑わってきました。
夕食を簡単に済ませ、高見石小屋裏にある展望台へと行ってみることにしました。
岩場ということでこんな注意書きが…
ってことはスマホとかたくさん落ちてるのかなと探してみましたが見つかりませんでした。
丁度夕暮れ時ということで、展望台には私の他にも人の姿がありました。
ここからは「白駒池」を一望することが出来ます。
夕暮れと朝日を堪能できるのは宿泊の醍醐味ですね。
この日は残念ながら雲多く、夕日を見ることができませんでしたがそれでもきれいな景色を堪能することができました。
明日進む方向を望みます。
丁度これから登る山々が重なりあうというすごい光景。
しかし段々と近づいてきてますね。
さあ、明日も頑張ろう。
【Day3(#3)へと続く】
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