あゝ、望遠…
- 望遠レンズの利点とは?
- 遠くのものを大きく撮ることが出来る
- 背景がボケやすい
- 小さな被写体を大きく映せる
- 圧縮効果を出しやすい
- なぜ望遠を使いたいのか?
- 400mmで満足か?500mmを欲すか?で変わるレンズ選定
- 触ってみないとわからない
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最近望遠レンズや標準ズームテレ端の使用頻度が高くなってきました。
以前までは広角域大好き人間だったんですが…
そんな私が次に手に入れるべき望遠レンズについて考えてみました。
望遠レンズの利点とは?
そもそも「望遠レンズ」どのような特性のレンズなのかちょっとおさらいしてみましょう。
まず望遠レンズの特徴はというと大きく分けて以下の4点。
- 遠くのものを大きく撮ることが出来る
- 背景がボケやすい
- 小さな被写体を大きく映す
- 圧縮効果を出しやすい
遠くのものを大きく撮ることが出来る
「1」はまさに望遠レンズと聞いて真っ先に思い浮かべる効果。
その広い焦点距離を利用して遠くにあるものあたかも近くにあるように大きく映すことが出来ます。
これにより目の前にある風景から自分の好きな部分を切り取ることが可能です。
これぞまさに望遠一番の利点といっても過言ではないのではないでしょうか?
背景がボケやすい
焦点距離が長くなると被写体深度が浅くなるため被写体背景が大きくボケやすくなります。
ボケ量はF値の他に焦点距離にも比例するんですね。
そのため、たとえF値がそこまで低くなくとも焦点距離の長い望遠を利用することにより、
ボケ味のある写真を撮ることが可能になるのです。
小さな被写体を大きく映せる
これは「1」の性能を応用的に使っているようなものなのですが…
物を大きく撮ることが出来るということは小さなものも大きく映すことが出来るというわけです。
つまり花や昆虫など、普段は小さく見ているものを大きく映し出すことが可能というわけです。
ただし注意しなければならないのは「最短撮影距離」。
これはピントが合う最短の距離を占めした距離のこと。
この距離が近ければ近いほど、被写体に寄ることが出来るのですがほとんどの望遠レンズはこの数値が大きいです。
逆にその数値が小さく被写体により近熊手寄れるレンズが「マクロレンズ」と呼ばれています。
望遠レンズはマクロとは違い「離れた場所から被写体を大きく映すこと」に長けたレンズとなっています。
動物や昆虫などはある程度のディスタンスがないと厳しいのでまさに望遠がうってつけですね。
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圧縮効果を出しやすい
「圧縮効果」という言葉をご存知でしょうか?
これは被写体間の距離が離れているはずなのに短くみえるという効果のこと。
撮影者と被写体が離れていれば離れているほど効果が強くなります。
例えばこちらの竜ヶ岳にて撮影した富士山の写真。
これは標準ズームレンズの広角域(24mm)にて撮影したものです。
前面に笹を入れることによって竜ヶ岳感を出してみたのですが…どうでしょうか?
そしてこちらが望遠レンズにて撮影した写真。
よーく見ると笹と富士山の奥行きが近くなって富士山がより大きく見えませんか?
これが望遠レンズの「圧縮効果」です。
この時は望遠レンズを使用して少し後ろから撮影しました。
つまり私と被写体が離れたため、上の写真よりも効果が強くなったというわけなのです。
この効果は望遠レンズに限らず発生するものですが、
望遠レンズは被写体との距離を取りやすいレンズということでよく話に上がります。
なぜ望遠を使いたいのか?
こんな効果のある望遠レンズ。
じゃあ何故私が今このレンズに興味を持っているのかというと、
ずばり「風景の中から一部を切り取るセンスを磨きたい」からなんです。
というのも現在の私の撮影スタイルはどちらかというと、
「目に入ったままの絵をそのまま映す」ということが多かったように感じます。
しかしながらプロの方や山岳写真家の方はそれ以外にも風景の一部を切り取り作品を作り上げたりされています。
このセンスを磨くにはやはり自分で撮影して腕を磨くしかないのではないか?と考えました。
また、「圧縮効果」を上手に使いこなせたらとも考えてます。
望遠レンズであれば広角~標準域レンズ以上にこの効果を意識して利用することができるため、
より個性的な写真が撮れるんじゃないかななんて考えました。
…とまぁこんな理由をつけて新しいレンズを買いたいなぁなんて思っている今日この頃なんです。
ちなみに今私の手元にある望遠域のレンズはというと、
「TAMRON SP 70-300mm F4/5.6 Di Vc USD」のみ。
今まであまり望遠を使いたいという気にもならなかったため、
とりあえずの穴埋めとしてこのレンズを所有しています。
このレンズ、フルサイズ対応望遠レンズなのにとにかく安いんです。
TAMRON 望遠ズームレンズ SP 70-300mm F4-5.6 Di VC USD TS ニコン用 フルサイズ対応 A030N
- 出版社/メーカー: タムロン
- 発売日: 2017/02/23
- メディア: Camera
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この記事を執筆した2018/1/7の時点でAmazon価格がなんと28,944円!
300mmまでカバー、なおかつ手振れ補正も搭載ととりあえずのズームとして初めての方にはおススメしたいレンズの一つです。
とはいえボディがD850となった今「TAMRON SP 70-300mm F4/5.6 Di Vc USD」ではその高解像度を生かしきれてないんじゃいかな?なんて思ってきたわけです。
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400mmで満足か?500mmを欲すか?で変わるレンズ選定
となると次のレンズ候補は望遠レンズ、かつ高解像度を狙えるものとなるわけなのです。
そこで私は2本のレンズに目を付けました。
最近はよっぽど魅力的なレンズが出ない限り純正で揃えたいという気持ち強く、今回も純正レンズからの選定です。
まずは「AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR 」というレンズ。
Nikon 望遠ズームレンズ AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR
- 出版社/メーカー: ニコン
- 発売日: 2015/09/17
- メディア: 付属品
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400mm以上の望遠域&純正レンズ=値段が三桁万円と高価というイメージだったのですがこのレンズは違います。
純正レンズ、そして200-500mmをカバーしつつさらにF値は5.6固定でありながらそのお値段はなんと、
メーカー希望小売価格(税別)175,000円!安くないですか?
純正レンズだけど中国製、またフィルターが怒涛の95mmで重量が2kgと気になる点は多少ありますが、
それでもこの焦点距離でこの値段というのはとても魅力的です。
当初このレンズを購入しようと予約までしたのですが冷静になって考えたときに思いました。
(500mmまで必要だろうか…?)
そうなんです。今まで300mまでしか使用したことがない私には500mmは未知の領域。
果たしてそうそう使用するシチュエーションが発生するのかと考えるとやや疑問でした。
また、このレンズの作例を見ると、鳥・飛行機・モータースポーツ屋さんの方々が主に使われており、
私のような風景写真屋さんでの使用例があまりありませんでした。
あれば新しい扉を開けそうなレンズなのですが…同時にかって満足してしまいそのまま使わなくなりそうな気配もあり微妙な感じです。
もう一本は「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR」。
Nikon 望遠ズームレンズ AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR フルサイズ対応
- 出版社/メーカー: ニコン
- 発売日: 2016/11/11
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皆さまご存知、NIKON大三元レンズの望遠域担当の方です。
昨年購入した「AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8E ED VR」で大三元の魅力にすっかりと魅了されてしまったが故、
また最上位レンズが故、これを手に入れておけばこれ以上レンズ沼にハマることを抑えられる可能性があります。
F2.8固定の為、ボケ味良好&暗い中でもばっちこい!
さらにAFも爆速!動く被写体もどんとこいとまさに大三元の名にふさわしいレンズです。
いや、これテレ端200mmやんけ…さっきのレンズと差がありすぎやん…。
と思った方、安心してください!
ニコンのFX機には「DXクロップ」という機能があります。
これはFXフォーマットのセンサのうち、DXフォーマット(APS-C)の領域のみを利用し、
その分焦点距離を伸ばしてしまおうという機能です。
D850の場合、この機能を利用すると焦点距離×1.5倍となります。
ただしサイズもAPS-Cサイズとなり、画質も1900万画素まで低下します。
とはいえ低下するとはいえそれでもD500とほぼ変わらぬサイズ&画質。
私のような一般の人であれば全く問題ないように思います。
またこのレンズはF2.8というその明るさ故、焦点距離を変更することが出来る「テレコンバーター」が利用可能です。
テレコンバーターはボディとレンズの間に入れる機器。
ボディ・レンズ感に距離を作ることにより焦点距離を長くすることが出来るというまさに夢のような機器なのです!
ただし、いいことばかりではなく、倍率が上がるごとにF値も高くなってしまいます。
またボケ味もだいぶ変わってしまったり、全体的に緩めの描写となるなどという意見があるようです。
そんな現在Nikonから出ている純正のテレコンバーターは3種類。
- Nikon テレコンバーター AF-S TELECONVERTER TC-14E III (×1.4)
- Nikon テレコンバーター AF-S TELECONVERTER TC-17E II (×1.7)
- Nikon テレコンバーター AF-S TELECONVERTER TC-20E III (×2.0)
つまり最大倍率2.0倍のテレコンバーターを利用すれば、200mm×2=400mmまでの焦点距離をカバーすることが出来るのです!すごーい!
デメリットがあるとはいえ、それでも時に大三元、時に400mmの超望遠に変化してくれるのはとても魅力的です。
ただし、2倍のテレコンバーターを使用した場合、F値は二段階落ちて開放F5.6となります。
あれ?上の200-500mmの開放F値と同じですね。
ということは焦点距離100mmの違い以外ほぼ同じ条件まで持ってくることが出来るわけです!
極端な話、この100mmの差だけを考えれば答えが出る…はず?
となるとあとは私がどこまでの焦点距離必要としているかが問題。
うーん悩みます。
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触ってみないとわからない
とまぁ長々とレンズについて語りましたが結局は、「使ってみないとわからない」ですね。
当初は両方のレンズを購入しようと考えてましたが、折角購入しても使用頻度が低かったりするともったいないです。
そもそも300mm以上の出番ってあまりないようにも思うんだよなぁと思う反面、
大三元望遠ズームがあれば登山も楽しくなるかもなんて思ったりもしてます。
しかし使わなくともとりあえず守備範囲を広げればそれだけ撮影の幅も広がるわけなんですよね。
うーん答えが出ないぞ!
どちらもなかなか高いお買い物なのでじっくり考えてみたいと思います。
あとはそれを使いこなせる腕も手に入れなければ…
それでは!