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登山やカメラなどなど

【登山】目指すは槍ヶ岳!北アルプス表銀座縦走への道!(#3)

ざ槍の穂先へ!
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前回からの続きです。
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槍ヶ岳を目指し、北アルプス表銀座を進む私。
初日は中房温泉から燕岳に登り、そのまま大天井岳でテント泊。
二日目は東鎌尾根に苦戦しつつもなんとかヒュッテ大槍まで到着することが出来ました。
今回は二日目の後半戦、ヒュッテ大槍から槍ヶ岳山荘を経て、
いよいよ念願の槍ヶ岳に挑戦します!


Day2(後編)

(前半)大天荘~大天井ヒュッテ~ビックリ平~西岳~ヒュッテ大槍
(後半)ヒュッテ大槍~槍ヶ岳山荘~槍ヶ岳山荘テント泊~槍ヶ岳槍ヶ岳山荘テント場(テント泊)

※行程はすべてSUUNTO社のGPS内蔵腕時計「SUUNTO TRAVERSE ALPHA」にてロギングを行っております。


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目指せ槍ヶ岳山荘!

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昼食休憩も済ませ、いよいよ槍ヶ岳山荘を目指します。
ヒュッテ大槍から槍ヶ岳山荘までのコースタイムは50分。
ホントかよ?と思ってしまいましたが、とにかく進むことにします。



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序盤は比較的歩きやすい道が続きます。



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左手を望むと「殺生ヒュッテ」の姿が。
表銀座を開拓した小林喜作氏が猟師として活動していた際に、
この地で狩った動物をさばいていたから「殺生」の名が付いたそう。
名前だけ聞いてしまうと何とも物騒な…と感じてしまいますね。

実は今日テン泊予定の槍ヶ岳山荘のテント場は受付テント数に制限がある様です。
そのため、折角テント泊装備で登ってもいっぱいの場合は張ることが出来ず、
最寄りであるこちらの殺生ヒュッテまで降りなければなりません。
ちなみに殺生ヒュッテから槍ヶ岳山荘までのコースタイムは40分。
そこまでの時間ではないとはいえ、
さすがに東鎌尾根でかなりの体力を持ってかれている今この時となると…
ともあれ槍ヶ岳山荘に泊まれないとなると…ダメージデカいですね…。

そんなことを考えながら少しペース早めにて先へ進みます。



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殺生ヒュッテの反対側には本日の出発地点である大天井岳の姿が。
一日でだいぶ進んできました。



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やはり槍ヶ岳直下ということで岩が目立ってきました。
疲れも出始めていたため慎重に進んでいきます。

ここで槍ヶ岳方面から下ってきたご夫婦に遭遇。
槍に登ろうと行ってみたけど、体調に不安を感じて宿泊地のヒュッテ大槍に戻るそう。
残念ですが、勇気ある撤退ですね。
お父さんに服装かっこええなー!とほめていただきました。
ご夫婦の仇は私が取りますと伝え、先へと進みます。



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最後の危険個所。
木の橋や梯子を登れば、いよいよもうすぐです。
相変わらずのエキサイティン具合。
ここを過ぎれば…



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遂に槍ヶ岳山荘が見えてきました!
あと一息!



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そして…



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ついにゴール!東鎌尾根を制しました!
やってやったぜ!
疲れたー!


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槍ヶ岳山荘にてテント泊

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ということで無事に槍ヶ岳山荘に到着しました。
槍ヶ岳に最も近い山小屋はこちらです。

到着早々、テント場の受付をします。
ここに張れないとなると先ほどの殺生ヒュッテまで下らなければなりませんからね…
期待と不安の中受付を済ませます。
はてさて結果は…?







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なんとまさかのガラガラ!
通常なら場所も指定されるそうなのですが、
この日は利用者も少ないので好きなところに張っていいですよ!
と言われる始末。これはラッキー!

ただし張った場所を山小屋側も把握しておきたいということで、
設営したところを山小屋に伝えに来てほしいと言われました。

ということで「D」の位置に我が家を設営。
ここはですね、風が防げそうな見た目たんですよ。



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こんな感じでね。
お隣さんもここに張るか悩んだそうなのだけど、地震がきたら一発でアウトだなと思ってやめたそう。
…確かにそうだね。
あまり深く考えないことにします。

テントの設営を終えてのんびりとしていると、何やら山荘のほうから声が聞こえてきました。
なんでもヘリコプターが着陸するので通行しないでくださいとのこと。


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しばらくするとヘリがやってきました。
よく見ればレスキューヘリではないですか、これは何かあったのかな?
ヘリは着陸後、数人を乗せて裏銀座方面へと飛び立っていきました。
大事でなければよいのですが…。

さて、テントも張り終えたのでいよいよあそこに登りましょう!


いざ!槍の穂先へ!

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アタックザックにカメラやレンズなどを入れ、ヘルメットを用意。
ちなみにヘルメットについている黒いものはアクションカムを取り付けるアタッチメントです。
登りに集中すべく、撮影はアクションカムにおまかせすることにしました。
あとは手袋も忘れずに!
槍ヶ岳山荘にて確認したのち、いよいよ先へと進みます。



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今朝あんなに遠くに見えた槍ヶ岳が目の前に。
これからあの上に行くのかと思うと少し緊張してしまいました。



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左手にはまだ知らぬ裏銀座の世界が。
来年は裏にも手を出したいですね。



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さあ、槍ヶ岳に挑みましょう!
どこもかしこも岩だらけ。
とはいえコースはしっかりしてますので迷うことはないはず。



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岩場を登りきるとこのような平らな場所に出てきます。
なんか安心しますね。



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目の前に広がる裏銀座
そしてこの高度感。
エキサイティンです。



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景色に見とれていないで先へ進みましょう。
やはり人気の槍ヶ岳
他の方の様子も伺いつつ流れに合わせて進みましょう。



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梯子も鎖もなく、ただ岩をよじ登って進みます。
とはいえ、岩との隙間も広く足場に困ることはありませんでした。



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岩場よじ登りゾーンを過ぎると第一の梯子が登場します。
ここは比較的短め。
焦らずゆっくり登りましょう。



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梯子を上りきると、「杭打ち込みゾーン」に入ります。
ここは足場代わりに打ち込まれた杭を使って登っていきます。



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こんな感じです。
一応、手や足を置けそうな隙間もあることはありますがどこもやや狭め。
ここは杭を使ったほうが確実な印象を受けました。
三点支持を意識して一歩一歩確実に!
お天気悪い日はかなり滑りそうなのでご注意ください。



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杭打ち込みゾーンを過ぎればまだ岩場ゾーンに突入です。
写真の鎖は下りの方用なのでご注意を。
先ほどの山荘があんなに小さく見えますね。



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ここからは「鎖よじ登りゾーン」。
とはいえほんの少しなのですぐに終わってしまいます。
ここを過ぎるといよいよ大詰め。



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最後の「二連梯子ゾーン」に突入です。
奥の梯子を上りきると…いよいよ山頂となります。



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まずは手前の梯子を上ります。



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そして最後の梯子へ。
ふと下を振り返ると…エキサイティン!



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そして…


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槍ヶ岳登頂!

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山頂に到着!
遂に念願の槍ヶ岳に登頂です!
ほんとにここまで長かった…。

槍ヶ岳山頂は思ったよりも広く、20人くらいは乗れそうな感じでした。
社があるところは狭く、3人くらいでしょうか?
雪だるまみたいな形をイメージしてもらえるといいかも。


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喜びひとしお、周りを眺めます。
東を望めば本日歩んできた東鎌尾根ルートが丸見え。
いやはや…よくここまできたものだと我ながら感心です。
遠くには常念岳蝶ヶ岳も見ることが出来ました。



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南側である穂高連峰方面を望みます。
数々の難所あるこのルート。
私はまだ挑戦したことはありませんので憧れのまなざしで眺めました。
いつかは行くことになるのだろうか…。



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そしてこちらは裏銀座方面。
笠ヶ岳双六岳など、チャンスがあればと考えていた山々を見ることが出来ました。
まだまだ登りたい山がたくさん!楽しみです!



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最後は祠にお賽銭をお納めしつつ、D850を入れて記念撮影。
購入後まだ一か月経たずなのに富士山やら燕岳やらはては表銀座縦走やら…
お疲れ様です。

山頂では他の登山者の方と写真を撮りあったり話をすることが出来ました。
丁度D610使いのお父さんがいらっしゃったので、私のカメラで私を撮影していただきました。
ファインダーが明るく見やすいね!これはいい!とD850が気になる様子。
買っちゃいましょうぜ、お父さん!


約30分くらい滞在したのち、下山することに。
ありがとう槍ヶ岳



槍ヶ岳自体は思っていたほどきつくはありませんでした。
梯子や鎖などきちんと手入れされており、それなりの体力さえあれば問題なく登れそうです。
とはいえ、基本的には岩場なので三点支持やそれなりの経験が必要かと思います。
まずはきちんと低山でトレーニングの上挑戦してください。
思わぬ浮石などあるかと思いますのでヘルメット着用をおススメします。

あとは登るタイミングを見極めることが大事かもしれません。
あまり混んでいるときに登ってしまうと、渋滞が発生しやすく思わぬ事故につながる恐れがあります。
また山頂もそこまで広くない為、あまり人が集まってしまうと危険です。

とにかく気を抜かず、落ち着いて登るよう心掛けてください。
ちなみに先ほどのヘリコプターはやはり槍ヶ岳での滑落者を搬送するために来たそうです。
幸い軽症で済んだそうですが…何があるかはわかりませんのでご注意ください。


再びの槍ヶ岳山荘

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帰りはサクサク進みあっという間に槍ヶ岳山荘に到着しました。
テント場に戻る前に自分が張ったテントの場所を山小屋に伝えていきます。
引き換えに札をいただいてようやく完了です。



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ついでにお水をいただいていくことにしました。
ここ槍ヶ岳山荘の水も「雨水」となっています。
山小屋に宿泊の方は無料ですが、
テント泊と通過客は500mℓ100円、1ℓ200円が必要です。
自分で水道からメモリ付きのじょうろ?に入れて持ってきた容器に移し替えます。
お腹がそこまで強くない私。ここでも購入した水を一度沸かした上で飲み水として使用しました。


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テント場に戻ってきました。
いやはや…疲れました。



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引き換えにいただいた札はこのように自分の設営地近くに設置します。
(写真をすっかり撮り忘れていたので夜に撮影しました。)



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早いもので時刻は午後4時。
少し早いけど食事にすることにしました。
折角なので槍ヶ岳が見える山荘のベンチをお借りして食事をします。
3日目のα米。さすがに飽きてきましたがお腹へ放り込みます。
さらにラーメンも食べましたがこれはあまりおいしくなか…
ともあれ、ごちそうさまでした。



夕日は見れるか?

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食事も済ませると夕暮れの時間です。
昨日はとてもきれいな夕日が拝めただけに期待が高まります。
…が、西を見るとどうも怪しい雰囲気。
更にだいぶ風も出てきました。



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東を望むとこちらも雲が出てきています。




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山小屋から出てこられた方々もちょっとあきらめ気味。
結局このまま雲が広がり、夕日は見ることが出来ませんでした。
残念…。

どうやら明日は天気が悪く、午後から雨の予報。
また稜線上は雪が降るかもしれないということでした。
明日は早めに行動したほうがよさそうですね。


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最後に山荘にてチューハイを購入し、寒い中槍ヶ岳を見ながら飲みました。
ここまで長い道のりでしたが、無事に来られてホントによかった。
安心と疲れから、テント場に戻ったらすぐに寝てしまいました。

明日は最終日。
上高地バスターミナルを目指し、一気に18km、1500mの高低差を進みます。
天気が気になりますが果たして?

(Day3に続く)