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SIGMA sd Quattro Hで花火を撮るとどう写るのか?


Quattro Hで花火撮るとどう写るのか?





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今年は花火をたくさん見ました

もう秋ですね、でも夏の話をします。
そんな今回はカメラネタ。
本年、実は大きな花火大会に何度かお邪魔してます。


花火には全くと言っていいほど縁がなかった私なんですが、
近頃色々とお世話になっておる方が大変に花火がお好きとのこと。
曰く動画の撮影もされているそうなのですが、
この花火の撮影というのはワンオペだとなかなかに大変らしい。
…となると欲しいのが人手、自由聞いてそこそこ暇そうな人はいないかしら?
あっ、市川さんどうですか?…とまぁこんな具合で出動してきたという感じです。


…なんのは冗談で、
大きな花火大会を是非一度見てみてください!感動しますよ!
と、以前よりお誘いをいただいておりました。
確かに花火をゆっくり見たこともないしなかなか行く機会もない。
動画撮影のお手伝いもなんだか楽しそうだし、
よっしゃいっちょいったるか!ということでお邪魔してきた次第です。




長岡花火大会は急遽α7Cで撮影に挑戦

最初に出かけたのが新潟・長岡で行われる「長岡花火大会」。
これはもう言わずと知れた有名な大会ですよね。
関東からもバスツアーが出てたりニュースになったりと、
もうい言わずと知れた大規模な花火大会です。

nagaokamatsuri.com





この時は私とお連れ様で参戦。
チケットはエリアが決まってるけど場所は決まっていない、いわゆるフリーエリアでした。
となると撮影に適した場所もあればそうでない場所もあるわけで…
なるべくいい場所取るならばなるはやで行くしかありません。





そんなわけで朝の8:00から場所取り列にならんで待機。
炎天下の中、日傘片手に椅子に座ってひたすら開場時間である15:00まで待機あるのみ。
これがまぁめっちゃ大変でした…
やることもさほどあるわけでもなく、
かと言ってどこかに行けるわけでもなく何より暑いこと暑いこと…
今年の夏最も辛かったのは登山でもなくこの花火大会待ちだったかもしれません





その後、15:00になり開場したのですがそこはもうまさに戦場。
開場と同時に中へ人が入るわけなんですが、入ったらみんな超猛ダッシュです。
三脚片手に突っ込んでいくその姿はまさに戦国時代の合戦そのもの。
人々が勢いよく入っていきそのまま目当ての場所へ一直線に突っ込んでいきます。
最初は芝生だけだったエリアがあっという間にブルーシートと三脚と人で埋め尽くされました。
いやはや、花火の世界はすごかったです。




そんな姿に圧倒されましたが無事に場所を確保できました。
当初は写真撮る気など全くなくお手伝いに徹しようと思っていたのですが、
周りのやる気が伝染したのか、せっかくだし私も撮ろっかなと気分変わり、
急遽手持ちの機材で撮影に挑むことにしました。





で、撮れたのがこれ。


この時はボディにSony α7C。
レンズはSIGMA 24-105㎜ F4 DG HSM | Art(Mount Converter MC-11経由)という、
何故花火大会の撮影でこれ?と思う組み合わせ。
それ故撮れた写真はやや寄り気味の物ばかりでした。
とはいえ別に悪くはないようなだけどかといって満足もしてない、
まさに中途半端はよくないよねっていういい例になってしまいました。


24㎜は会場からの撮影となると狭いかなという印象です。
高く上がる花火や折角の会場の雰囲気を入れるとなるとやはり超広角が必須でした。
12-24㎜ F4やFE14㎜ F1.8 GMを持っていけばよかったなぁ~と激しく後悔しましたが、
お陰で早々に撮影を諦めて花火鑑賞&お手伝いに集中出来たので、
まぁよかったといえばよかったのかもしれません。


なおボディはα7Cで全く問題なしです。
EVF小さくて少々苦労することもありましたが撮れないってことは全くありません。
α7CⅡだとEVF改善されててより見やすそうですね、更新の予定はありませんが…。


花火撮影はバルブ撮影でないと撮影タイミング合わせるの難しいのでレリーズは必須。
カメラ本体・広めのレンズ・三脚・レリーズがあればひとまず撮れるかなと思います。





sd Quattro Hで花火を撮ってみました

赤川花火大会で挑戦してみることに


で、ここからが本題。
長岡の花火大会で大満足だったのですが急遽追加の出動要請が舞い込んできました。
今度は赤川の花火大会、って赤川ってどこの赤川…?




…調べるとなんとびっくり山形県です。
うーん遠いなぁ…とも思いましたが、東北は以前より興味あった土地。
更についでに登山と写真撮影もmixしちゃえばこれ一石二鳥じゃね?
そんなわけで東北行きが決定しました。
なかなかに忙しかったんですがこれ行って本当によかったです。
東北めっちゃ良い場所でした、また行きたい。


東北の話は長くなるので割愛しメインの赤川花火大会の話。
今回も前回同様に花火大会会場にて撮影のお手伝いです。
で、今回は事前にスチルも撮ろうと思いちゃんと手持ち機材を携行してました。
ここで登場するのがSIGMA sd Quattro Hです。


いやね、花火をFoveonセンサで撮影したらどう写るんだろ?とちょっと気になったんですよね。
お呼ばれしたこんな時でないとチャレンジも出来んだろということで今回はこれで撮影をしてみました。
このカメラで写真撮るのは楽しいしね。


Foveonは光の波長に敏感で一部の場合で色被りが発生するのかなと勝手に推測しています。
特に人工的な光(白色LEDや蛍光灯)なんかは苦手っぽい雰囲気、
まぁあくまでも体験してみてやんわり感じた程度の感想ですが…。


これ花火も人工の光だし色によってはおそらく苦手なものもあるとは思うのですが、
反面、これだけ色とりどり鮮やかな色が同時に現れる場面というのもなかなかにないわけで、
これもしかしたら意外とFoveonセンサの得意な分野なのかも?とちょっと思った次第です。
また花火ならISOもさほど上げずに撮れるってのも理由の一つでした。
まぁダメならダメでまたお手伝いと鑑賞に励もうと思い試してみることにしました。






結果、撮れる

気になる結果は下記の通りです。

SIGMA sd Quattro H + SIGMA 12-24mm F4 DG DN HSM | Art
SIGMA sd Quattro H + SIGMA 12-24mm F4 DG DN HSM | Art
SIGMA sd Quattro H + SIGMA 12-24mm F4 DG DN HSM | Art
SIGMA sd Quattro H + SIGMA 12-24mm F4 DG DN HSM | Art
SIGMA sd Quattro H + SIGMA 12-24mm F4 DG DN HSM | Art
SIGMA sd Quattro H + SIGMA 12-24mm F4 DG DN HSM | Art
SIGMA sd Quattro H + SIGMA 12-24mm F4 DG DN HSM | Art
SIGMA sd Quattro H + SIGMA 12-24mm F4 DG DN HSM | Art

出来はさておき…とりあえず撮れました。
一応軽く現像してますが色味に関しては撮影時そのままです。


今回の撮影はカメラを三脚に立てて固定、
MモードにてISO100固定、F10でSSはバルブ。
あとはレリーズを使用して任意のタイミングで数秒程度長秒にて切る…という感じで取りました。
多分一般的な花火撮影の手順とさほど変わらんと思う。


苦労したのは書き込み速度が遅くなかなか撮影タイミングを合わせられないところ。
Quattroさん、撮影→書き込み完了までがのんびりしているカメラなので次の撮影までに時間がかかります。
ああ、今この瞬間に撮りたい!ってときに前のタスクがまだ完了しておらず、
撮りたいのにシャッター切れない…ってことが何度もありました。


またSSが長くなるほど書き込み時間も長くなるので、
書き込み考慮しての撮影というのもなかなか難しいです。
こういった連続かつSSがばらつく撮影したいときにはやはり不向きといえば不向きなのかも。


逆にこのタイミングって分かれば外さんかもだけど、それはなかなか難しいですよね。
この辺りは以前使ったα7Cでは全く不便感じなかったので機種特有の難点かなとは思います。
まぁ仕方ないし今更といえば今更なんだけどね。


画角も前回の24㎜とは違い12㎜(APS-Hなので換算15.6㎜)なので割と広くを写せたかなと思いますが、
これでも狭かったですね…。
ただこれ以上にワイドとなるとあとは魚眼ぐらいしかないわけで…。
SAマウント縛りだとこの辺りが限界かなと思います。


構図決めについてはαに搭載されているようなブライトモニタリング機能
EVFやモニタの露光時間延ばして暗いとこでも明るく見せちゃう機能)がないので、
暗い中での構図合わせはちょい苦労します。
明るいうちの準備が重要です。


色や描写について。
色についてはちゃんと花火の鮮やかさを再現出来ているように思います。
なにより発色がよい、
αで撮影したときはちょっと眠そうな感じだったのですがQuattroは何処もキリッとした印象です。
花火の炎が伸びる様子もまるで猫の髭みたいな鋭さを感じました。



細かな部分見ると火の粉?の色もきちんと記録してます。
オレンジがあったりピンクがあったりとこういった部分まで撮れるのはセンサの性能故なのかも。



一応α7Cで撮影したもののアップを。
無論撮影場所や時間、使用レンズも違うので比較対象に適したものではありませんが…
こちらはほぼ同系色にて記録されてるように見えます。
(一応カラマネモニタ・AdobeRGBにて確認してます。)
細かく見れば一応様々な色見てとれますが上のQuattroほどはっきりは出てないかなって感じです。
リアル、その場の雰囲気に近いし迫力あるのはやはりQuattroの方かなと私は思いました。


ただし今回のように色が付いている花火はきちんと撮れましたが、
一部の花火はやはり蛍光灯やLED同様に緑被りが発生しました。
具体的には白色が強い…と言いますか色が薄くて白っぽい場合です。
全てがすべてで記録できるよってわけではなさそうなのでご注意ください。
まぁ試される方がどれくらいいるのかはわかりませんが…。





結論:Quattroで花火は撮れるし挑戦の価値もある(けど苦労もある)

SIGMA sd Quattro Hにて花火を撮ってきた話でした。
様々な鮮やかな色が一度に見られる花火とFoveonセンサの相性は良いように思います。
ただし苦労も多かったり現行機の方が撮影タイミングは活かせるかとも思うので、
どちらを使うかはなかなかに迷いどころですね。
色やディテールに賭けてるって方は一度試されると何か答えが見つかるかもしれません。


今回は会場からでしたが、望遠で遠方から全景を…なんて撮り方出来たら、
より花火らしい絵が撮れそうです。
SAの望遠ってこれまたいろいろ出てるんですよね、
まぁもう見ないようにしてますが。


ひとまず今年の花火はこれにて終わり(多分)
日本の夏らしい素晴らしい体験と、
Quattroで花火撮影という貴重な経験をさせていただけたことに感謝です。


まだまだこのカメラとは仲良くなれてませんが、
引き続き色々撮りながら理解していきたいと思います。
まぁまだまだ時間はかかりそうですがのんびりやっていきたいと思います。