赤岳山頂にて、泣く。
- 【行程】(Day2)
- <6/4(日)3:00>…行者小屋にて
- <6/4(日)6:30>…行者小屋にて
- <6/4(日)8:30>…いざ赤岳へ!
- <6/4(日)9:50>…文三郎尾根分岐!
- <6/4(日)11:00>…赤岳山頂!
- <6/4(日)11:10>…赤岳北峰へ!
- <6/4(日)11:30>…再び赤岳南峰へ!
- <6/4(日)12:00>…第63回 八ヶ岳開山祭 開始
- <6/4(日)13:00>…下山開始!
- <6/4(日)14:10>…行者小屋!
- <6/4(日)15:50>…赤岳山荘!
- <6/4(日)15:51>…やまのこ村到着!
- <6/4(日)16:30>…道の駅小淵沢!
- <終わりに>
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前回の続きです。
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八ヶ岳開山祭に参加すべくテン泊装備にて前日に行者小屋入りした私。
思ったよりも早く到着してしまったため阿弥陀岳へアタックし登頂!
無事にテント場に戻るも頭痛がひどくなり、そのまま就寝してしまいました。
さて、こんな調子で果たして開山祭に参加できたのでしょうか?
<6/4(日)3:00>…行者小屋にて
おはようございます!
前日は頭痛がひどく、夕飯も食べずに薬を飲んですぐに寝てしまいました。
トイレに行きたくなり、この時間に起床。
頭痛は収まったけどとにかく眠たい!
ともあれ行者小屋に向かいます。
夜と言えば、そう星!
しかしながらこの日はちょっとガスっており、
あいにくあまり星を見ることが出来ませんでした。
星も微妙だったので、
そそくさとテントに戻りまた眠りにつきます。
<6/4(日)6:30>…行者小屋にて
改めまして、おはようございます!
いやはや、ぐっすり眠ってしまいました!
夜の9時ごろ寝て朝の6時半起床…どんだけ寝てるのでしょうか?
自宅よりよく寝てるな…。
そんなおかげか、体調は完全回復!
これなら赤岳に挑むことが出来そうです!
食事など準備を済ませます。
開山祭は赤岳山頂にて12:00から開始なので朝は何時もよりのんびりと過ごします。
外に出ると知らないうちにお隣にテントが…
って我が家と同じステラリッジの1型ではないですか!
1型同士が並ぶのは初めてだったので思わず撮影してしまいました。
<6/4(日)8:30>…いざ赤岳へ!
起床から約二時間後…いよいよ赤岳を目指し行者小屋を後にします。
今日はテントやシュラフなど、すべての装備をザックに入れたテン泊装備で進みます。
これで登頂できれば自信につながるはず…。
さあ!いざ文三郎尾根へ!
登山道としてはかなり手が入っている文三郎尾根。
とはいえ、それなりの急登かつこの装備、
思うようにペースがあがりません。
コース自体は小石や砂が多く、
滑りやすい箇所が多いのでやや注意が必要です。
ふと階段に目をやると見慣れたマークが…?
そう、この階段が赤岳名物の「マムート階段」です。
みんな大好きあの「マムート」の日本法人が、
赤岳の登山道整備に協賛しこの階段を整備した為、
ロゴマークがついているそうです。
このマムート階段が出てきたら、
文三郎尾根分岐はもう少し!
マムートに励まされつつ頑張って!
<6/4(日)9:50>…文三郎尾根分岐!
かわいいロゴは裏腹に階段はなかなかハード。
ともあれ無事に文三郎尾根分岐に到着しました。
よく見ると出発地である行者小屋があんなに小さく見えます。
たった一時間ちょっと登っただけなのに…
その急登ぶりがうかがえます。
昨日は中岳方面からやってきましたが、
今日ははここから赤岳方面を目指します。
振り返れば昨日登った「阿弥陀岳」が。
阿弥陀岳の姿はかっこいいですね。
文三郎尾根から歩くこと数分「キレット分岐」に到着しました。
ここは赤岳頂上方面と権現岳方面、そして文三郎尾根方面への分岐点です。
ここから権現岳方面へ抜けて青年小屋で一泊…、
そんな縦走体験も楽しそうですね。
いつかは八ヶ岳横断に挑戦してみたい。
さてここからが正念場。
山頂までは足場が不安定なガレ場の連続です。
三点保持をしっかり意識し、
鎖や岩を駆使して登っていきます。
岩を落とさぬように注意しましょう!
山頂まで、気を許せぬ道が続くとはいえ難易度は低め。
一つ一つに注意して進めば初心者の方でも問題なく進めるかと思います。
私の場合、ザック下部に取り付けたマットが岩に当たったり谷状のところを通るときに挟まってしまったりと少し苦労しました。
岩場を通るときは縦にした方がいいかもですね。
さあ、あと少し!
<6/4(日)11:00>…赤岳山頂!
そして…ついに赤岳山頂に到着!
赤岳は北峰と南峰に分かれており、
山頂モニュメントがあるのは南峰となっています。
やった!テン泊装備で赤岳完登できたよ!
ってなんだこの人の数は!?
開山祭の始まる1時間前だというのに、
赤岳山頂付近は人であふれかえっています。
こんな賑やかな山頂は今まで見たことないぞ!
標高2899mでこれほどの人を見るとは…。
山頂を満喫する前に、まずは「赤嶽神社」にご挨拶。
西向きに置かれているため、
赤岳を阿弥陀岳方面へと回り込む形に向かいます。
開山祭はこちらの赤嶽神社を中心に行われます。
祠の前には既にマイクが設置されていました。
山頂にマイクとはなかなかレアな光景ですね。
こんなところで一曲歌ったら気持ち良さそう。
<6/4(日)11:10>…赤岳北峰へ!
休憩したり写真を撮ったりしたいのですが…
とにかく人が多い!
おまけにどでかいテン泊装備のザックを背負ったままだと、
他の方の迷惑にもなりかねない…。
ということで一度北峰へと避難してきました。
こちらには「赤岳天望荘」という山小屋があります。
南峰ほど混んでなく、とりあえず一安心。
そして開山祭参加者への注意書きを発見。
どうやら参加者へプレゼントされるピンバッチは数に限りがあるらしい。
そりゃそうだよね。
もらえるとうれしいな…。
注意書きを見てしまったからか少々不安になってしまい、
早めに場所を取るべく再び南峰へ向かいます。
ザックは人通りのなさそうなところにデポして、
山頂付近の赤嶽神社が見える良さげな場所を探します。
<6/4(日)11:30>…再び赤岳南峰へ!
あちこち回った結果、
何とか祠も見渡せる赤嶽神社の横あたりに場所を確保!
関係者の方々があわただしく準備をされておりました。
でも皆さん楽しそうです。
そして開始30分前に今回のプログラムなどが印刷された用紙が配られました。
実はこれがピンバッチとお札の引換券なのです。
やはり皆さん手に入れたいはずだから大変なことになるのでは…?
と覚悟をしてましたが…
実際はとても落ち着いてました。
「後ろの方に回してくださーい!」
というように皆さんどんどん回してくださいます。
あの学校で後ろの机の子にプリント回すような、そんな感じでした。
そして私も無事に手にすることが出来ました。
いやはや…ちょっとがっついてしまった自分が恥ずかしい…。
ちなみに今回、この用紙は400枚用意されたそうですがすべて配布しきったそうです。
ということは少なくとも赤岳山頂に400人があつまったというわけか…。
八ヶ岳開山祭の人気ぶりがうかがえますね。
<6/4(日)12:00>…第63回 八ヶ岳開山祭 開始
正午を迎えました。
いよいよ開山祭が始まります。
まず開会の言葉、続いて神事が始まります。
神主様は女性の方で、確か諏訪大社からいらっしゃったと案内がありました。
2899mの山頂でお祓いなど神事が続きます。
神事が終わると来賓の方による祝辞・祝電披露など、
ある意味行事らしい内容が続きます。
そして最後に遭難事故者の方の追悼が行われました。
昨年も多数の遭難事故があり、
また今年の1月には残念ながら阿弥陀岳にて死亡者が出る事故が発生してしまいました。
茅野山岳会の代表の方からの追悼のメッセージを聞いているうちにふと涙が。
私には遭難や事故などを想像することはできませんし、軽はずみなことは言えませんが、
ただ同じ山が好きな人が事故に会ってしまった、
と思うだけいたたまれなくなってしまいました。
「岳」一巻あたり5回以上泣いてしまうくらい涙もろい私。
思わず泣いてしまいました。
最後に参加者全員で「雪山唱歌」を歌います。
年齢や性別など様々な人たちが赤岳山頂で一つになったように感じました。
<6/4(日)13:00>…下山開始!
そして全プログラムを終え、第63回開山祭も無事終了。
皆さんそれぞれの目的地へ進み始めます。
私は行きと同じ文三郎尾根方面へ向かいます。
皆さまお気をつけて!
少し降りた辺りで開山祭関係者の方からお札とピンバッチが入った封筒を受け取ります。
ありがとうございます!
お札がくしゃくしゃにならないように、
ザックにしまってから、赤岳の急登を下ります。
これだけの人が一斉に動き始めるとなると…
やはり登山道は渋滞気味。
ただでさえ登山道はガレ場の連続、
ペースよりも安全第一に進みます。
岩を落とさないようにハラハラしながら進みました。
出来れば「落!」などとは叫びたくないものです。
<6/4(日)14:10>…行者小屋!
渋滞気ながらも無事に行者小屋に到着。
後で知ったのですが、行者小屋では開山祭を記念してソーメンの無料配布があったそうです!
私も食べたかった!
山全体で盛り上がるこの感じが素晴らしいですね。
名残惜しいですが、このまま下山します。
さよなら赤岳!阿弥陀岳!また会う日まで!
行者小屋を過ぎると渋滞も解消され、再び静かな登山道となりました。
相変わらず気持ちのいい八ヶ岳の森林。
帰りたくないっす!
本当に山梨か長野に移住しようかな…。
<6/4(日)15:50>…赤岳山荘!
そして赤岳山荘に到着。
ここまでくればもう着いたも同然。
<6/4(日)15:51>…やまのこ村到着!
赤岳山荘から歩くこと約1分…。
車を止めさせていただいたやまのこ村に到着です!
山装備を車に詰め込みご主人に挨拶をして山を下ります。
ちなみにやまのこ村のご主人がとても優しい方でして、
車で出ていくときもわざわざ外に見送りに来てくださりました。
「気を付けて帰ってね!またおいでね!」
と声までかけてくださいました。
そんな心使いがうれしいですね。
またお伺いします!
<6/4(日)16:30>…道の駅小淵沢!
このまま自宅へ向かう…前にお風呂に入ります。
なにせ約3日もお風呂に入っていない訳で、
さすがに限界です。
私が八ヶ岳登山の帰りに立ち寄ることが多いのはこちら。
道の駅小淵沢に併設されている「延命の湯」さん。
スパティオ小淵沢 | 温泉「延命の湯」
料金は820円と高くも安くもないのですが、
湯船が大きく、また高速道路へのアクセスも良好ということでよく利用させていただいてます。
お風呂に入り人間に戻ったあと、八ヶ岳リゾートアウトレットにあるMilletにて夏服をお安く購入し、
登頂と買い物に大満足しながら帰路につきました。
<終わりに>
私にとっての人生初の山イベントがこの開山祭となりました。
今年で63回という歴史あるこの祭り。
実際に参加してみて、たくさんの関係者の方々が関わっていることを実感しました。
そして皆さん「今年こそ事故がないように」と一様に安全を願われてました。
もちろん事故は起こしたくて起こしているわけではありません。
ただ、未然に防ぐことは可能です。
私たち登山者はルールを守り、装備や技術をきちんと持ち、
無理のないスケジュール・行程にて山に入らなければなりません。
こういった当たり前のことをきちんと守り、
山は危険と隣り合わせという意識を持って登山すべきだと改めて感じました。
私自身、今回間違えて雪渓を進んでしまったりと、
反省すべき点はたくさんあるのですが…
自分の登山スタイルについて改めて見直すいいきっかけとなりました。
今年は登山事故のないことを心から願います。
そして、テント泊装備での登山に不安を抱えていた私。
今回この装備で無事に赤岳に登頂できたことは大きな自信につながりました。
反面、重量を意識してしまい食料が不足するという事態も…。
このあたりのバランス取りが難しいのですが、
今回の反省点は今後に生かしていきたいと思います。
来年も予定が合えばぜひ参加したいなと考えてます!
…次回は日帰りにします!
梅雨時期の為、思うように山に行けないのですが…
次は北アルプス、GWに途中まで登ったあの山に行こうと考えてます。
それでは!