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【撮影機材】KickStarterにて支援した「Magic Plate」が完成!無事届いたけど…

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今年の2月にKickStarterで出資した「Magic Plate」という製品が届きました。
PeakDesignキャプチャーと互換性もありながらプレート単体で縦構図にも対応するという、
今までにない製品だっただけにかなり楽しみにしていたのですが…





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Silence Corner「Magic Plate」が届きました

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2月にこんな記事を書きました。

www.for-toru.com

読むのめんどくせーよという方のために要約すると、
KickStarterにてPeak Designのキャプチャー互換かつ、
単体で縦位置構図を実現可能なプレートに出資してみた」という内容です。
製気になったらめんどくさがらずに上のリンクから見てみてね。
そんな製品が無事に手元へと届きました。


実はこの製品が送られてくるのはこれで二度目。
一度目は何故か国内に入ってから紛失してしまったそうです。

とある日曜日にアタック25を見ていたのですが、
その中で誰が優勝するかを電話で予想するというのに応募したのですが、
すぐに関西の見知らぬ電話番号から電話がかかってきて我が家は一時騒然となりました。
その電話というのが某宅急便業者の関西国際空港店さんからで、
この時にLostしたことを知りました。
しかしまぁタイミング良すぎです、ABCテレビからかかってきたのかと思ったわ。


知らなかったのですがこういう時って返金か再度購入(金額は宅配業者負担)を選べるんですね。
金額的にも少額かつ製品が気になったので私は後者を選択、
後日この製品の製造元からお詫びと再度送ったよという連絡が届きました。
結局どのようなやり取りがあったのかはわかりませんが、
とりあえず再度送られてくるとのことで一安心。
しかし一体何処へいってしまったんだ?


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Magic Plateを見ていこう

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ということで早速製品を見ていきましょう。
今回手に入れたのはSilence Cornerさんの「Magic Plate」という製品です。
現状、一般発売はされておらず、
入手するにはKickStarerにて出資するしかないようです。



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開封については省略します。
箱は割としっかりしていてここにも結構お金かかってそうな雰囲気。
そして外装裏面には奥様へのメッセージが書かれていました。
この辺りがKickstaterのプロダウトらしいですね。
付属品は本体と六角レンチ、それにオリジナルのステッカーが入ってました。



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今回のメインと言えるのがこちらのプレート。
これが「Magic Plate」です。
一見ただのクイックシューのように見えますが…



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裏を見るとこの通り。
実は底面部はPeak Designのキャプチャーのプレートと互換性を持たせた設計となっています。
この見た目…もしやまだ何か隠されているのでは?とお思いの貴方、さすがです。



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このプレート、単体で90度に回転する機構を備えています。
従来キャプチャーに付属のクイックシューを使用した状態で三脚で縦構図の撮影を行うためには、
雲台自体を90度に回転する必要がありました。


縦横構図を雲台で切り替えるというのは、
再度レベルを出したり角度を調節したり…と意外と手間が多いんですよね。
(注意:もちろん使用する雲台にもよります)
それを回避できる道具が「L型プレート」で、多くの人がこれを利用しています。
しかしそれを使うと今度はキャプチャーを取り付けられない場合や、
また、かさが増して携行性が損なわれたり、
重量や大きさの面で大きくなってしまったりというデメリットもあります。


そんな悩みを解決できるのがこのMagicPlateというわけです。
本製品はアルカスイス互換かつPeak Designキャプチャーに対応しながらも、
クイックシュー単体で縦構図での撮影を可能とした機構を持ち、
何より非常にコンパクトという、
まさに目からうろこな便利アイテムなのです。


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使ってみよう

取り付けは簡単

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使い方はとっても簡単です。
まずはカメラ底面部を向けて三脚穴側を上にします。



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あとはここにプレートを付けるだけ。
このタイプ、ほとんどの製品が十字又は-に切られているだけことが多いのですが、
この製品はさらに中央部に六角穴が切られていました。


底面部は見てお分かりの通り、なかなかギュウギュウに詰め込まれています。
十円玉や-を閉める工具を使用する場合、幅や長さによってはかなり取り付けづらく、
実際私は-工具にて締めたのですがうまく締めることが出来ませんでした。
長さも長く、また操作性も良好な六角レンチで脱着が可能なのはいいかもしれません。
ただし毎度工具を携行するというのはあまりスマートではないかも…。


アルカスイス互換対応

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取り付けたらあとは簡単、使うだけです。


上で説明した通り、このプレートの底面部はPeakDesignのキャプチャーと互換性があります。
そのためアルカスイス互換製品にも取り付けることが可能です。
上はLeofoto 「MT-03+LH-25」と組み合わせた写真、
ねじ締め式のアルカスイス互換クランプにも問題なく取り付けることが出来ました。


プレート単体での縦横構図切替に挑戦

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この製品のウリの一つである縦横構図切り替えに挑戦してみます。
といっても縦横切り替え操作は超簡単。
角度調整の軸となる部分と反対側にあるロック解除ボタンを押してからカメラを傾けます。
傾ける角度を決めた後、中央部にあるシルバーのロックレバーを上げればロックが掛かるという仕組みです。
このロック部分を実際に操作したところ意外とがっちりしているような印象を受けました。



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上に記載した通り、基本的にこの製品はアルカスイス互換対応している機器での利用が可能ですが、
取り付ける側の形状によっては注意が必要です。
写真のようなMagicPlateよりも幅が広いクランプ等に取り付ける場合には、
倒したカメラと干渉しないように傾ける側にオフセットして取り付ける必要があります。



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こんな感じです。
これだとパノラマ撮影等は出来ないですね。
頻繁にパノラマ撮影をされるかたはご注意ください。


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Peak Designキャプチャーにも対応、ただし…

実際に取り付けてみました

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最後に「Peak Designキャプチャー」との互換性についても見ていきましょう。
MagicPlateは写真のPeak DesignキャプチャーV3にも取り付けることが可能となっています。
ここではリアルな使い勝手をお届けするために、
実践さながらザックを背負った状態で挑戦してみます。


注意点と気になるところ

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ということで簡単に取り付けできま…と言いたいところでしたが、
これがまぁなかなかカメラを取り付けることが出来ません。
というのも、このMagicPlateにて90度縦構図を実現させるためには、
カメラと平行になるようにプレートを取り付けなければなりません。


ところがこの状態でキャプチャーに取り付けようとすると、
カメラを横向きにしなければならずまぁ大変、
取り付けるのにとても苦労してしまいました。


仮にこの状態でキャプチャーに取り付けるとなると胸の方向(又は反対)にレンズが来ます。
さすがにこれは邪魔すぎるわけで、となるとカメラとプレート方向を対角にする必要があるわけで、
MagicPlateを緩めて90度に…となると今度はそう工具がいるんですよね。


ここがこのMagicPlateの難点、
プレートによる縦構図の場合とキャプチャー取り付け時の場合ではプレート向きが異なるため、
両者間の使い分けの際には必ずプレートの向き切り替え操作が必要となります。
(しかも六角レンチが必要)
三脚を使用して縦構図で撮影、かつ撮影後はすぐにキャプチャーに取り付けたい…
とお考えの方の場合、この製品は向いてないかなと思います。




見た目や重量には問題ありますが、
L型プレートにキャプチャーのプレート付けたほうが遥かにストレスなさそうです。
物によっては底部に取り付けることが可能です。
ただしキャプチャーしたときにプレート分さらに前へと出てくるため、
ちょっと動くだけで結構揺れます。


話戻って…
その後、ようやくキャプチャーとカメラのドッキングが出来たのですが、
実はその時にちょっと気になる事案発生。
一旦キャプチャーをザックから取り外して単体で確認してみることにしました。


キャプチャーのロック解除操作なしに外れちゃう問題

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ということでここからはMagic Plateとキャプチャー単体にて見ていきます。


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互換性があるというだけに特に問題なくスライドさせることが出来ます。
なおこの挿入可能な向きは一方向のみで、90度回転させた状態はもちろん、
写真とさかさまの状態では入れることが出来ません。



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「カチッ!」と気持ちの良いロック音と共にプレートがロックされました。
ここまではキャプチャー本体に付属するプレートと特に変わりないような印象です。
ここでぐらつき等を確認するために左右に振ってみた時に事件は起こりました。
その様子を動画で撮影してみたのがこちら。


Oh…


そうなんです。
どうも私の手元に届いたMagic Plateは横幅長さが本家の物よりも数ミリ程度短く、、
その結果ロック部とは反対側に詰めた状態で持ち上げると、このようにロック解除操作を行わずとも外れてしまったのです。
試しに純正プレートとの長さを比較したところ、確かに1㎜弱程度短かったです。
(ノギスではなく定規で測ったので正確な値ではありません)


実はこの寸法違い、キャプチャーに取り付ける前から何となくそんな気配がありました。
Leofotoのレバークランプ「PCL-60」に取り付ける際、
ロックしてもきちんとロックすることが出来ず左右に動いてしまいました。
レバークランプは通常のクランプと違い締め付ける量が一定となっています。
ここから、あれ?もしかしたら寸法が足りてない?と感じたのでした。




ちなみにTwitterにてお世話になっている、
神戸ファインダーAkiさん(@Aki_for_fun)も無事手にされたそうで、
同件についてTwitterにてお話させていただいたところ、
Akiさんの元に届いた製品は問題なかったそうです。
うーん、たまたま私が手にしたのが不良品だったのでしょうか?
とはいえこの状態ではちょっと怖くて使えないですね…。


Akiさんも銅製品のレビュー書かれてますのでよかったらこちらもご覧になられてください。

kobefinder.com





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アイディアはとても良い製品、改良すれば売れそう

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待ちに待った便利アイテム「Magic Plate」が届いたのですが、
ちょっと残念な結果となってしまいました。


先に製品を振り返ると、
製品自体は従来ありそうでなかったアイテムで、
使い方次第ではかなり便利そうだと感じました。
実際のところ、これが一般発売されたらそれなりに需要があるような気がします。
PeakDesignのキャプチャーはホント人気ですからね、
欲しいと思う人は結構多そうです。


ただし、縦構図時には軸位置がそれぞれ傾けた方向に移動してしまうため、
パノラマ撮影等が不可となります。
また安定感やバランスについてもやはり一方向へとかかるため、
お世辞にも良いとは言えません。
このあたりは対策が必要かなと感じます。
なによりやはり縦構図使用時とキャプチャー取り付け時に向きを変えなければならないのは、
想像してた以上にめんどくさいです。
さらにいちいち六角レンチを使用しないといけないいうのもめんどくさに拍車がかかってます。


ここはもうひと手間加えて、
六角レンチかつ手締めも出来るような機構だったらより良いのかなとも思いました。
もしくはプレートに90度程度の回転機構を持たせてあげて、
かつ角度調節のようなロック機構もつける、などなど…。
言うだけなら簡単ですからね、
わーわー言ってしまいすみません。


結果的に寸法がやや異なるものが届いてしまったわけなのですが、
当記事公開後、とりあえず製作者さんに一報入れてみようかなと考えています。
コロナ禍に製品を制作して発送されたのは大変だっただろうなぁ…と勝手に想像しているわけなのですが、
その中でもこの製作者さんは割と細かくプロダクトの進行状況を知らせてくださいました。
そういったところからもいい製品を作って送るよ!という雰囲気を感じることができたので、
今回の件もお伝えすれば今後の製品作りにも活かしていただけるかと思います。
あわよくば改良品をお送りいただけると嬉しいですが…
また何かありましたら記事にてお知らせします。