ケンコートキナーさまより「TOKINA FiRIN 20㎜ F2.0 MF」というレンズを頂いて早一か月。
ようやくあちらこちらで使うことができたので感じたことなどあれこれ書いていきます。
- 「TOKINA FiRIN 20㎜ F2 FE MF」を頂きました
- TOKINA FiRIN 20㎜ F2 FE MFを知ってるかい?
- 登山に持ちだしてみました
- まとめ…ちょうどいい広さと撮る楽しみを味わえるレンズ
- 今後もいろいろと使わせていただきます
- おまけ
- 天狗岳登山の様子はこちら
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「TOKINA FiRIN 20㎜ F2 FE MF」を頂きました
以前記事にも書いたのですが、
私、昨年の12月より株式会社ケンコートキナーさまのアンバサダーを務めさせていただいております。
その際に「TOKINA FiRIN 20㎜ F2 FE MF」というレンズを頂きました。
Eマウントに乗り換えてから約一ヶ月。
ようやくこのレンズもいろんなところで使うことが出来たので、
ここらで私なりに使ってみて感じたことなどを書いてみたいと思います。
画角20㎜の短焦点レンズとなると、
はてさて使い勝手はどんなものかと気になる方も多いのではないでしょうか?
広角レンズとなるとやはり登山時での使用感も気になりますよね。
ということでこのレンズを登山でも使ってきました。
どなたかの参考になれば幸いです。
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TOKINA FiRIN 20㎜ F2 FE MFを知ってるかい?
ということで今回は頂いた「TOKINA FiRIN 20㎜ F2 FE MF」について書いていきます。
このレンズは(株)ケンコートキナーさまにご提供いただいたレンズです。
若干プロモーション的な内容も含みますが、
自由にやってOKとのお話しいただきましたので自由に思ったまま書いていきたいと思います。
スペックはこちら
まずはスペックから
TOKINA FiRIN 20㎜ F2.0 MF | |
---|---|
焦点距離 | 20㎜ |
明るさ | F2.0 |
最小絞り | F22 |
レンズ構成 | 11群13枚 |
コーティング | 多層膜コーティング |
画角 | 92.66° |
フィルターサイズ | Φ62㎜ |
最短撮影距離 | 0.28m |
絞り羽根枚数 | 9枚 |
最大径×全長 | Φ69×81.5㎜ |
重量 | 490g |
対応マウント | ソニーFEマウント |
「TOKINA FiRIN 20㎜ F2.0」には二種類あるよ
このレンズ、末尾に「MF」との記載がある通り、
マニュアルフォーカス専用のレンズとなっています。
ただしあくまでも今回のレンズが「MF」なだけで「AF」仕様が別に発売されています。
AFとMFが分かれているレンズってあまりないですよね。
異なるのはフォーカス駆動方式だけではなく外観デザインも大きく変わっています。
パッと見では同じレンズとは思えないような、そんな外観です。
とはいえ肝心ので光学設計は全く同じなのだそうです。
となるとAFの方がお買い得…?
今回ケンコートキナーさまからはお好きなほうをと言っていただいたのですがMFを選ばせていただきました。
以前よりミラーレス+MFレンズの組み合わせは快適に楽しく使える、
との噂耳にしていたためこれを実際に試してみたいと思ったからです。
FiRIN 20㎜ F2.0 FE MFを見てみよう
早速箱から取り出してみました。
このレンズの重量はカタログ値「490g」と大きさからするとそこそこの重量があります。
それもそのはず、実は外観の殆どは金属パーツで構成されています。
全長は約82㎜ながらもその重量は500mlペットボトルと同程度、
手にもって見るとやはり重く感じます。
しかしながらその金属質のボディの触り心地はとても気持ち良く、
重量も相まってまるで宝石といいますか、
「なにか特別なものを手にしている」ようなをそんな感じがします。
所有満足度は非常に高いように思います。
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登山に持ちだしてみました
このFiRINをいただいてから街中や山などいろんなところに連れ出しみたのですが、
ここはやはり登山時に使用してみた際の感想などを書いていきたいと思います。
私の登山時の携行レンズについて
今回の天狗岳登山に携行したレンズは下記の二本です。
・TOKINA FiRIN 20㎜ F2 FE MF
・SONY 24-105㎜ F4 OSS
「広角」と「標準ズーム」レンズの組み合わせは私がよく登山に携行する組み合わせです。
Nikon時代でいうと、NIKKOR 24-70㎜ f/2.8 ED VRとTAMRON 15-30㎜ f2.8 Di VCとか、
重量気になる場合には広角側をNIKKOR 18-35㎜ f/3.5-4.5G を組み合わせることもありました。
思い返せばこの組み合わせであれば自分が撮りたいなと思うものの殆どを撮ることが出来ていました。
今回新たに携行した「FIRIN」はやや狭い20㎜という画角、
果たしてどのような写真が撮れるのか楽しみです。
正直写りに関してはそこまで掘り下げられるほどの技術や経験もありませんので、
あくまでも私が感じたことについて書いていきたいと思います。
なお天狗岳登山のお話については下記の記事をご参照ください。
今回このFiRINを行きの黒百合ヒュッテまでと、
天狗岳山頂から下山までの間に使用してみました。
思えばMFレンズを登山行程中に使うのはこれが初めて。
ましてや今回の登山は雪山、
果たしてうまく使えるかと非常に不安でした。
20㎜はちょうどよい画角
まずは画角的な話。
20㎜という画角、慣れぬ人が数字だけを見るとかなり広そうな感じを受けるかもしれませんが、
実際に撮影してみるとこれがまぁ意外と普通です。
SONY ILCE-7RM4&TOKINA FiRIN 20㎜ ?f6.3 1/1250 ISO640
むしろ広角レンズだからといってあまり過度な期待を抱くと拍子抜けしてしまうかも。
20㎜の広角では極端にパースが付くというわけでもありません。
広角特有の特徴などを気にせずにとにかく普通に使える、
だけどやっぱ広い…そんな感じです。
上の写真のように登山道で使えば周りの風景もそこそこ入れ込むことができます。
個人的には昨年出かけた剱岳別山尾根道中や戸隠山の蟻の塔渡りなど、
高度感ある岩場なんかではこの組み合わせの機動力が生かされ、
迫力ある写真が撮れるんじゃないかな思いました。
ただまぁMF操作だと少し大変ですが…
※どんな場所でも安全や周囲に十分配慮の上撮影してください。
「20㎜」という画角が最も活躍するであろう場所といえばやはり稜線上。
そこまで驚くほどの広くないにしてもやはり広角は広角、
撮影する方がまさに「ああ、そうそうこういう感じで残したいんだよ!」
という風に見たまま思った通りに撮影することが出来るかと思います。
広すぎずかといって狭すぎずまた特有の効果などは考えず、
とにかく何も考えずに楽しめる広角がこの20㎜なのかなと思います。
ボケ&周辺光量
普段絞って撮ってばかりの私にとって、
F2.0という明るさレンズを使用するのはこれが初体験です。
そんな明るいレンズに不慣れな私が言わせていただくのもアレですが…このレンズとてもボケます。
ボケについて語れるほどの知識がないのでこの辺りは画像参考にしていただければ幸いです。
ちなみに周辺光量については開放・絞った状態共に比較的大きく発生しているように感じます。
私的にはこの明るいレンズで星の撮影をしてみたいなと目論んでいます。
今回は残念ながら天の川撮影の時期ではなかったので撮影できませんでしたが、
機会あればこの「TOKINA FiRIN 20㎜ F2 FE MF」で天の川撮影に挑戦してみたいです。
描写&湾曲
SONY ILCE-7RM4&TOKINA FiRIN 20㎜ f10.0 1/25 ISO200
描写力についてもう少し見ていきます。
私が使用しているα7RⅣは6100万画素という高画素機です。
となるとやはりそれなりのレンズを使わければセンサ性能を十分に生かすことが出来ません。
まぁ私はそこまで気にせず好きなものを使ってはいるのですが…
じゃあFiRINはどうなのでしょうか?
絞りをF10.0まで絞って撮影してみます。
上の画像をちょいと拡大して見てみましょう。
まぁ絞ってるからということもありますが…中央・周辺共に良好な印象です。
やはり単焦点レンズということで絞ると非常にカリッと映るような感じがします。
ただしそれ以上に周辺減光気になります。
個人的にはα7RⅣの6100万画素にも十分耐えゆるレンズかと思います。
上のFlickr画像をクリックして頂けると大きな画像で細かく見えれますので、
もしよかったら見てやってください。
ちなみに歪曲は糸巻型に少しだけ発生します。
補正ON/OFFでわかるとはいえそこまで如実に出る、というわけではありません。
とはいえこれもLightroomにて補正すれば直りますので気にする必要ないかな。
逆光耐性
最後に逆光耐性。
今回逆光時に何枚かの写真を撮りましたが殆どの写真で上のような緑色のゴーストが発生しました。
広角レンズなのでゴーストは発生しやすいのは仕方がないですね。
ただし今回はフィルターを装着していたためこの影響も多少はあるかと思います。
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まとめ…ちょうどいい広さと撮る楽しみを味わえるレンズ
ということで今回は「TOKINA FiRIN 20㎜ F2 FE MF」についてお送りしました。
写りや操作感、ボディの質感等々かなり満足度が高いレンズに思います。
広角20㎜という画角は登山時においても活躍できる画角なのではないでしょうか?
またAPS-Cにクロップしてもフルサイズ換算35㎜というところもこれまた良い感じ。
あまりレンズを持ち歩きたくないときなど候補に挙げたい一本なのではないかなと思います。
肝心のMF操作に関してですが、
登山含めて今回使用した中で不便を感じたことは殆どありませんでした。
しいて言うならば登山時にオーバーグローブを装着した状態で絞りを変えるときぐらい。
MFだからと言ってそこまで気張る必要は全くありません。
それ以上にミラーレス機とMFレンズの組み合わせが噂通りに楽しかったのが印象的でした。
EVFを覗きながら拡大しつつピーキングを使用してピント合わせ、
絞り値が反映された状態を確認して撮影というプロセスはどんな時でも
(ああ今写真を撮っているぞ…)と感じることができました。
ただし今まで以上に一枚一枚をじっくり撮るようになってしまったので、
登山時など時間にも配慮しなければならない場合には注意が必要かも。
その結果、今回西天狗岳に行くことができなかったんですよね、私。
ミラーレスは「○○過ぎる!」
ミラーレス機に変えてからというもの、
私の中では便利になりすぎて撮影の楽しさが少し失われたように感じているところがありました。
試行錯誤しながら自分のイメージに近づけるというプロセスはとても重要、
そういったところで学ぶことはたくさんあるし何より撮れた時は本当にうれしいものです。
ミラーレス機はそれら今まで苦労していたことを一瞬で解決するような機能ばかりで、
今までの苦労は何だったんだ!?
と驚くと同時にその苦労しながらも夢中でなっていた時間が失われたことを少し残念に感じていました。
利便性優れる方が必ずしも楽しさを生む…とは限りません。
かといってじゃあ買い替えて後悔しているのかと言われるともちろんそんなことなく、
それらのおかげで今まで以上に撮影に集中できるようになったり、
また新たに撮れるようになったものがあるのも事実です。
結果的に乗り換えは正しかったと思いながらもちょっと寂しい…まぁそんな複雑な心情なのです。
思い切りカメラを操作して撮影したいそんな時にこのFiRINを使えば、
MF&絞り環操作という少しの手順を追加することによりちょうどよいバランス取れて、
不足していた写真を撮る楽しさを補うことができるようななったようなそんな気がします。
そんな発見をすることができたのが私にとって今回一番の収穫でした。
画角だけ見ると気になる「あの」レンズの存在…
ここまでいいことばかりを書いてますがやはり気になる点もいくつかあります。
角形フードの使い勝手や重量に逆光耐性等々…このあたりはやはり気になりました。
何より「今」一番気になるのは価格。
画角20㎜のEマウント単焦点レンズと聞くと思い浮かべるのが…TAMRONです。
本来ここで触れなくても良いとは思いますが正直に書けばやはり触れずにはいられません。
こちらはAFも使えて軽量にもかかわらずFiRINの値段の約半分程度、
正直に白状すると私も少し気になってます。
そんな手ごわいTAMRONを相手にてもFiRINの方が勝る部分、
それはやはり「カメラを操る楽しさを味わえるところ」だと思います。
あの見た目や質感を感じながらピントや絞り環を操作してじっくり撮るのは本当に楽しいです。
やはり楽しむという行為に対して値段をつけるのは難しいわけですが、
それでも金額差に見合うものがあると私は感じました。
またそれ以外にも描写力やより小さいF値等々FiRINを選ぶメリットは十分にあるかと思います。
世の中にはミラーレスに買い換えて便利になったとよろこぶ一方、
私のように撮る楽しさが失われたように感じる方がきっといらっしゃるんじゃないかなと思います。
そんな方にはぜひ一度MFレンズをお使いいただきたいと私は思います。
見た目とは裏腹に中身は最新FiRINは、
他のEマウントレンズのように何も考えずに使うことが出来るのでストレスフリーで使用できます。
値段はともかく、とりあえず試してみるにはもってこいの一本ではないでしょうか?
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今後もいろいろと使わせていただきます
今後はカメラだけ持ってフラッと出かけるときや日帰り登山の時などに率先して使おうかなと考えています。
私の腕もあるのですがこういう時ってなかなかやったぜ!という取れ高になることが少なくて…
そんな時でもFiRINなら写真を撮れて楽しかったなぁと満足できるんじゃないかなと思います。
まぁそれを踏まえて満足いく一枚が取れれば本当に最高なんですけどね…精進します。
ボディの性能を十分に発揮しながらも撮る楽しみを十分に味わえる、そんな一本です。
今後も大切に使わせていただきたいと思います。