念願の角型フィルターを手に入れた私が向かったのは夕日で有名な西伊豆でした。
今回はその角型フィルターデビューの模様をお届けします。
へっぽこ写真ばかりですが、その奮闘ぶりなどをお楽しみいただければと思います。
- 角型フィルターを使おう!
- 徐々に便利になる「西伊豆」エリア
- まずは使い方を練習しよう
- 海に沈む夕日を撮影せよ
- 角型フィルターを使ってみた感想
- 角型は楽しい!でも手軽な丸型もいい!
- 今後も勉強していきます
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角型フィルターを使おう!
前回、念願の角型フィルターを購入した私です。
あれこれ悩んだ末に「NiSi」のシステムを選びましたって内容が下の記事。
よかったらこちらもご覧くださいませ。
そんな念願の角型フィルターが到着したのは週の半ばの水曜日。
本当は有給使ってでもすぐに試しに行きかったのですが、こういう時に限って本業がなかなか忙しい。
物はあるのに使えないなんて…こ早く週末にならないかとはやる気持ちを抑えながら一日一日を過ごしておりました。
こんなにワクワクしたのはいつ以来だろう?ってくらいに一人で盛り上がってましたね、もう祭りみたいな感じですよええ。
そしてついにやってきた週末。
どこに撮影に行こうかと悩みましたが今回も伊豆へと向かうことにしました。
早朝から行こうか、と思いましたが慣れぬ角型フィルターをいきなり夜明け前の暗い中で使うのはかなり危ないなと判断し、
ここは夕日沈む時間帯を狙ってみようということにしました。
いよいよ、角型フィルター始めちゃいます!
徐々に便利になる「西伊豆」エリア
ということで静岡県右下の伊豆半島を南下してから西へと進み「西伊豆」へとやってきました。
実はこの西伊豆は私の母の生まれ故郷なんですよ。
そのため幼いころから何度か訪れていたわけなのですが…当時はまぁ交通の便が悪かったんです。
特に三島から修善寺方面に出るのに一苦労。
いかんせん136号線という国道しかなく、さらに片道一車線&生活道路のため信号も盛りだくさん…
幼き頃の私は母の実家=「果てしない道のりの末にたどり着く辺境の地」というイメージを抱いておりました。
また東伊豆に比べると西伊豆の開発速度というのはずいぶんのんびりとしていて、
私が小さなころと今を比べてもあまり変化してないんじゃないか?と思ってしまうくらいです。
とはいえ、そんな西伊豆エリアが近年活性化しているのはご存知でしょうか?
おそらく一番の要因となっているのが「伊豆縦貫道」の開通だと思います。
この道は東名高速道路・沼津IC、新東名高速道路・長泉沼津ICから続く自動車専用道路です。
従来は信号多き国道をちんたらと走っていたのですが、この道路のおかげで伊豆方面へのアクセスがかなり良くなりました。
最終的には下田方面へとつながるようですが、西伊豆の入り口である修善寺方面も経由しているためこちらへ出かける際もその恩恵を受けることができます。
ちなみに本日2019/01/26 15:00から、この伊豆縦貫道の「大平IC~月ケ瀬IC」間、約5.1kmが開通となりました。
ますます伊豆方面へのアクセスが良くなりますね。
また最近は沼津辺りを舞台にしたアニメも非常に人気なんだとか…
わが町を走る公共交通機関もいつの間にかアニメのラッピングがされていたりしてます。
ちなみに私の大好きなゆるキャン▲でも今後伊豆が登場するみたい。
こういった後押しもあり、今後も伊豆は盛り上がるんじゃないかな?って思ってます。
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まずは使い方を練習しよう
今回訪れた西伊豆は昔から夕日が有名なエリアです。
太陽は東から西へと落ちていきますので「朝日を撮るなら東伊豆、夕日を撮るなら西伊豆」を目指せば間違いありません。
実際この西伊豆エリアには夕日の景勝地と呼ばれる場所がたくさんあります。
私の母の実家もそんな中の一つです。
ということで今回はこの夕日と海のある風景を狙って撮影をすることにしました。
今までだと夕日と海の露出差に悩まされていましたが、今回は角型ハーフNDフィルターが味方についています。
これでばっちりやで!
…と思いましたが、いざ本番の前に少し練習してみることにしました。
正直いきなり角型フィルターを使う自信などありませんし、
なによりきちんと手順を覚えておかないと落としてしまいそうで超不安です。
そんな私が立ち寄ったのは目的地付近にあるとある海岸。
私の勉強のためにも簡単に手順を書いておきますね。
1.カメラを三脚にセット
まずはカメラを三脚にセットします。
ここまでは今までと同じですね。
レンズは今までフィルター取り付けができなかった超広角レンズTAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USDを取り付けます。
ついに超広角レンズでフィルター効果が得られる時がやってきました。
2.角型フィルターホルダーをとりつけよう
続いて角型フィルターを取り付けるホルダーと取り付けます。
レンズ前方から角型フィルターをセットするためのホルダーを取り付けますがその前に、ホルダー左右にあるねじを開ける側に回してレンズ挿入口を広くしておきます。
その後、レンズに通し突き当たったところでねじを締める側にそれぞれ回してあげます。
触った感じ、私のような超広角ズームレンズの場合は望遠端にしてレンズを縮めておいたほうがよさそうです。
念のためですけどね。
私が購入したNiSiのQホルダーは非常にシンプルな作りなのでほとんどの方が迷うことなく取り付け・取り外しできるんじゃないかなと思います。
最後にきちんと締待っているかどうかを確認して取り付け完了です。
3.角型フィルターを取り付けよう
さあ、ここからが本番です。
いよいよ角型フィルターをホルダーに取り付けます。
私が購入したNiSiの角型フィルターはすべてガラス製。
となると、落とせばどうなるかは皆さまお分かりですよね。
しかも一枚当たりのお値段、なんと1000cc以下の自家用自動車の自動車税一年分とほぼ同額です。
つまりこれ一枚で1000cc以下の自動車の自動車税一年分を払えるんですよ。
絶対に落とせない戦いがここにある。
いよいよ緊張しながらも一枚取り出します。
今回は日中の試し撮りということでまずは「ND1000」を取り出しました。
ちなみに私の使用している角型NDフィルターの大きさは150×150㎜です。
この時このフィルター裏表に注意が必要です。
表(被写体側)は普通のガラス、裏(カメラ側)は写真のようなスポンジがある側。
これはホルダーと少しでも密着させて余分な光が入らないようにするためなのだそうです。
さらに取り付け時はこのスポンジが上下の状態でホルダーにセットします。
上方向からスライドさせながら恐る恐るホルダーにセットします。
初めてだからなのか、ホールド力はかなり高めで逆に少し入れずらさも感じてしまいました。
慌てず落ち着いて作業しましょう。
緊張の取り付け作業が無事終了。
やった…割らずにすみました。
私が購入したNiSiのQホルダーの場合、最大で3枚の角形フィルターが装着可能です。
ちなみにNiSiのS5シリーズの場合は角型装着可能枚数は2枚となるようなのでご注意を。
残り一枚分はS5シリーズの特徴ともいえる大口径丸型フィルターがその差の一枚の役割を果たしているようです。
ここまで来たらあとは通常のNDフィルター同様に使用します。
しかしさすがは私、取り付けに集中するあまり肝心の構図について全く考えていませんでした。
そんなこんなで角型デビューした私が最初に撮影したのがこちらの写真…。
なんだこりゃ?な一枚から私の角型フィルターライフがスタートしました。
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海に沈む夕日を撮影せよ
その後、つけては外しの作業を繰り返しているうちにだんだんと辺りが暗くなってきました。
いよいよその時が近づいてきています。
練習に見切りをつけ、この日予め目星をつけていた撮影ポイントへと向かいます。
早速三脚を立ててカメラをセットします。
最近もっぱら私が利用している三脚は「Leofoto LS-324C」というカーボン三脚ですが、
今回は久しぶりに「マンフロット 055 アルミニウム三段」を使用することにしました。
というのも練習の時に気が付いたのですが、角型利用時というのは自由雲台は向いてないように感じたのです。
僅かな調整にも一旦フリーにしなければならない自由雲台、角型フィルターに神経を使っていることもあり練習時は微調整に大変苦労しました。
そこでギア雲台がついているマンフロットの055アルミニウム三脚を利用することにした…というわけなのです。
久しぶりにアルミ三段を担ぎましたが重いですねこれ。
そんなこの三脚、最近は使う機会はほとんどなくなってしまったせいで車のトランクに入れっぱなしでした。
超久しぶりに引っ張り出してきたマンフロットの055ですが、
どうやらギア運台はグリスが硬化しているようでハンドルが超固くて回りません。
夕日沈む時刻も近づいていて焦る私でしたが、しばらく力を入れながらグルグルしているうちにだんだんと復活。
いやはや皆様、機材のお手入れお忘れなく。
だんだんと太陽が沈み始め、地平線近くがかなり明るくなってきました。
その時は近いです。
いろいろと考えた末、地平線に沈みゆく夕日と海の絵を撮ることにしました。
沈みゆく夕日、かなりのまぶしさが想像いただけるかと思います。
そこで取り出したのが「ハーフNDフィルター」です。
上部はND同様にスモークががっていて下に行くごとにそのグラデーションは淡くなっていきます。
これにより上下の明暗差も自然に表現することが可能となるのです。
早速ハーフNDフィルターを取り付けましたがここで問題発生。
効果の有無をあまりはっきりと感じることが出来ず、どの位置で止めればいいのかわかりません。
使う前はその明暗差がはっきりと出るのかなと思ったのですがライブビューで見ながら上下させてもなかなか差がよくわかりません。
また確かにグラデーションが緩やかなソフトなので当たり前なのですが…。
おかげでどのあたりで調整すればいいのかわからず少し焦ってしまいました。
ハードかつ高濃度であればこれよりも安易なのかもしれませんね。
四苦八苦しながらようやく撮影準備完了です。
ではここからは私が撮影した写真をお送り致します。
(これは後日撮影したものです。代り映えしないので一緒に載せちゃいました。)
角型フィルターを使ってみた感想
あっという間に日が沈み…この日の撮影は終了です。
機材を車に積み込み撤収します。
初めて角型フィルターを使ってみましたが…非常に難しいというのが素直な感想です。
特に苦戦したのが上にも書いた通りハーフNDフィルターのかけ具合の調整。
ソフトだからなのかもしれませんが変化がよくわからずかなり四苦八苦しました。
もう少し練習してみないとだめですね…。
さらに上にも書いた通り、撮影開始までに非常に時間と手間がかかります。
構図を変えようものなら再びフィルターを外してピントを合わせて再びフィルターを取り付けて…
とにかく大変です。
そのためきちんと自分の中で構図やイメージを考えたうえでフィルターを装備する必要があるなと実感しました。
また当たり前ですが使用NDが何段階減光効果があるのかをしっかりと把握しておき、
使用時に何秒とするのかをきちんと暗算で計算できるようしなければなりません。
特にND1000に重ね合わせる場合などは一枚当たりの撮影時間も長くなります。
折角時間をかけて撮ったのに計算間違えてた…なんてことがないように基礎から見直したいと思います。
反省ばかりでしたが超広角でのフィルター使用はやはり楽しかったです。
今まではやや超広角を使ってもフィルター重ねてしまうと20㎜前後の画角となっていましたので…
それが一気に15㎜まで広がりなんか私の写真という世界も広がった…そんな気がします。
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角型は楽しい!でも手軽な丸型もいい!
ちなみに今後は丸型も併用していきたいと考えています。
角型は性能もよく出来れば率先して利用していきたいのですが…
上にも書いた通り角型は非常に手間がかかります。
それを実感したこともあり改めて丸型の手軽さを実感しました。
上の写真は70㎜の中望遠域で撮影したのですが、まぁ被写体によって使用レンズも異なるわけです。
確かに今回のNiSiの角型フィルターはお値段・性能共に高いものではありますが、
とはいえそればかり使うことが良い写真を撮ることにつながる…というわけでもありません。
道具で絵を決めるのではなく、絵で道具を選ぶことを忘れないように心がけたいと思います。
とはいえ今までの私には表現出来なかったことがができるということになったというのは事実です。
今後さらに試行錯誤しながらこの超広角域を楽しく使っていこうと考えてます。