(今週末は久しぶりに山に行こう!)
と張り切る私の気持ちを踏みにじるかのようにやってきた台風のお陰で登山は中止となりました。
山気分なのに山に行けない、このモヤモヤを晴らすには…そうだ!過去の登山で撮影した写真を振り返ろう!
ということで今回から不定期に私が訪れた中でも印象深かったテント場などをご紹介していきたいと思います。
題して「テン場通信」。
第一回目は北アルプス大天井岳にある「大天荘テント場」です。
※私が訪れた時と現在では情報が異なる場合もあります。予めご了承頂きますと共に、実際にお出かけの際は事前にお調べの上お出かけくださいますようお願い致します。
憧れの表銀座縦走!初日の最後は鬼畜な直登
私が大天井岳にお邪魔したのは2017年の10月頭、北アルプス表銀座テント泊縦走の時でした。
穂高駅に車を停めて中房温泉までバスで移動し、燕岳直下の燕山荘まで登りそこから稜線を進みます。
行程は2泊3日を予定しており初日の幕営地がここ大天井岳直下「大天荘」のテント場でした。
この日の行動時間は約8時間。
燕山荘通過後のルートは意外と長くやや疲れ気味の私。
そんな最後に目の前に立ちはだかったのがそう…大天井岳への直登ルートだったのです。
ここまで重いテント装備背負って7時間くらい歩いたというのに最後にこの登り…
これを目にしたときにはすっかりメンタルやられてしまい思うように足も動かず、大幅にペースダウンしてしまいました。
途中、下山される方皆さんに励まされること約一時間でなんとか登頂。
皆様のご声援のお陰で私は登頂できました本当にありがとうございました。
大天井岳の山小屋は二つ、間違えないように注意
ということでこちらが今回ご紹介する「大天荘」です。
と、その前にまずは大天井岳付近にある山小屋について説明しておきますね。
地図を見てもわかる通り、
大天井岳には「大天荘」ともう一つ「大天井ヒュッテ」という二つの山小屋が存在します。
「大天荘」は先ほど私が登りに苦戦した通り、大天井岳の山頂付近に位置している山小屋です。
そしてもう一つの「大天井ヒュッテ」は大天井岳から西岳方面に進んだ鞍部にある山小屋となっています。
こちらは大天井岳と西岳の間、大天井岳山頂からだと下ったあたりに建っている為、大天荘ほど眺望は良くありません。
ただし燕岳方面から巻き道を使用すれば大天井岳への登りを回避することが出来る為、大天荘よりも苦労せずにたどり着くことが可能です。
ちなみに大天井岳のテント場は「大天荘」にしかない為、テント泊の方は必然的に大天井に登らなくてはなりません。
テント泊のみんな、超頑張ってね。
ということでまとめると、
・眺望良いけど大天井岳に登らなければいけない&テント泊なら「大天荘」
・眺望イマイチだけど大天井岳に登らなくてもたどり着けるのが「大天井ヒュッテ」
こうやって覚えておけば間違えないはず。
実際結構間違えるという話もあるようなのでお出かけの際はご注意ください。
大天荘のテント場を見てみよう
テント場受付
脱線してしまいましたが再び話を「大天荘」に戻します。
まずはテント場の受付を済ませましょう。
受付は他のテント場と同じく山小屋内にて行います。
幕営料金 | 700円(一人当たり) |
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料金は昨年は写真の様に一人700円…だったのですが、HPを見たところ1人1000円になっています。
あれ?値上げしたのかしら?
受付を済ませると代わりに幕営手形をいただけますので、テント設営後見える位置につけておきます。
幕営指定地
幕営可能数 | 約50張 |
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テント場は約50張程度の広さで、常念への登山道を挟んで燕岳側と槍ヶ岳側それぞれに幕営地があります。
どちらも眺望が良くて設営場所に悩んでしまいますね。
私が訪れたときにはやはり槍ヶ岳方面が人気なようでテントが多く張られていました。
全体的に地面も平らなので居住性も良好です。
飲料水・トイレ
水場の有無 | 無し(小屋の売店にて購入) |
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テント泊者トイレ | 山小屋トイレ使用(幕営料金に利用料含) |
テント場に水場はなく、山小屋の売店にて購入する必要があります。
私が訪れた昨年は「天水」と「ミネラルウォーター」の二種類が販売されていました。
料金が天水が1ℓ200円、ミネラルウォーターが2ℓ800円という価格でした。
お手洗いに関してはこちらは幕営料金に使用料が含まれている為そのまま利用することが可能です。
テント泊の方も山小屋のお手洗いを利用することが出来ます。
さすがは燕山荘グループの山小屋、燕山荘並みに綺麗なお手洗いでとっても快適でした。
ビール・アルコール
アルコール販売 | 有 |
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取扱商品 | 生ビール・缶ビール・日本酒・ウイスキー |
ビール銘柄(生) | サッポロ黒ラベル(一杯800円) |
ビール銘柄(缶) | アサヒスーパードライ(350ml 500円) |
お酒大好きな山ノボラーの貴方に朗報。
大天荘では生ビールが販売されています。
そのほかには缶ビールや缶チューハイも売られており、お金さえあればアルコール補給は容易です。
余談ですが、実は私今までビールがあまり好きではなくてほとんど飲まなかったのですが、
この時にあまりにもおいしそうにビールを飲むおじさんをも目撃してしまい、
そんなに美味しいのかと触発されて飲んでみるとこれがうめぇのなんの。
昼間歩いた後のビールはまさに五臓六腑に染みわたるうまさ。
お陰でこれ以来、登山や下山後自宅に帰ると好んでビールを飲むようになってしまいました。
大天井岳は私のビール人生スタートの地です。
(ちなみにこの時に飲んだのがサッポロ黒ラベルだったのでこの銘柄を好んで飲んでます。)
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お気に入りポイント
燕山荘並みの設備なのにあまり混雑していない!
そんな大天荘のお気に入りポイントは、まず燕山荘並みの設備・綺麗さにも関わらず人が少ないところ。
北アルプス入門ともいえる燕岳直下の燕山荘はやはりシーズンともなるとたくさんの人で賑わいます。
先月訪れたときもどったんばったん大騒ぎの状態でここ本当に山の上なの?と思うような賑やかさでした。
しかしその先の大天井岳となると燕山荘からさらに約3時間ほど進まなければなりません。
またほかのルートも西岳方面や常念岳経由となりこちらもなかなかの行程となるので、
燕山荘ほどの混雑の可能性は少ないと思います。
とはいえこれは時期にもよるとは思いますがそれでも燕山荘以上にはならないでしょう。
また大天荘は燕山荘と同じく運営会社が燕山荘グループの為、山小屋設備もとても充実しています。
上にも書いた通りトイレもきれいだしテント場も平地が多く張る場所にも困りません。
今回利用できなかったのですが山小屋の食事もとても魅力的でして、
有名なカレーとナンがセットになった「インディアンランチ」の他、
なんと冷やし中華まで始めちゃってるんです!
燕山荘同様に山小屋のクォリティはとても高く、
ついつい先へと進みたくなくなってしまうのが唯一の難点かも?
景色がとってもきれい!
また眺望が格別なのもポイント。
写真を撮るのが好きな方は一体どこで撮ろうかと迷ってしまうくらいよい風景がたくさん広がっています。
例えば…
東を向けば目の前には北アルプスを代表する「槍ヶ岳」と穂高連峰の姿が。
はたまた北を向けば燕岳から大天井岳までの表銀座の縦走路。
と、夕方や朝は忙しいこと間違いなしな抜群のロケーションとなっています。
更に大天井岳山頂までは歩いて10分という近さの為、
朝日を拝みに行くときもぎりぎりまで寝ていられるというメリットもあります。
とはいえテント場からの眺望自体も素晴らしいのでわざわざ上まで登らなくとも十分かも。
朝日をがっつり見たい方は燕岳側にテントを張ると上の写真の様にテントから見ることが出来ますよ。
風が吹くと大変そうなのが難点ですが…。
縦走の「立ち寄り」ではなく「目的地」として行ってみたい場所
ということでテン場通信第一回目は「大天荘」のテント場をご紹介しました。
表銀座の途中にある大天井岳は様々な縦走路の分岐点にあるため、
「目的地」というよりも「目的地に向かうために立ち寄る山」という認識が強いように感じます。
しかしながら実際に訪れてみるとそんなのもったいない!と思ってしまうくらいよいところでした。
どのルートも、ここまでの行程はけっして楽ではありませんが頑張ってみる価値は大いにあります。
機会があれば私もこの「大天井岳」を目的地にお邪魔してみたいなと思っています。
また、大天荘の小屋泊では夕方から夜にかけて「ランプの夕べ」という催し物も行われているそうです。
これは食堂のライトを消して代わりにランプを焚くという聞くだけでもロマンティックなイベント!
こちらもとっても気になりますね。
皆様の次の山行の参考になれば幸いです。
それではよき山行を!