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【撮影機材】Leofoto「LS-223C」はローアングル撮影や長期縦走時などにとってもおススメの三脚

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最近三脚の話題多めになっていますが相変わらず今回も三脚のお話です。
今回は最近使ってみてとってもよかったコンパクトなミニ三脚をご紹介したいと思います。
三脚を携行するときって意外と大変じゃありませんか?
足などの可動部が収納が出来るとはいえそれでもそれなりの大きさになってしまい、
本当は持っていきたいけど諦める…なんて経験は誰でも一度はあるはず。
そんな時におススメなのが「ミニ三脚」。
今日はLeofotoのミニ三脚「LS-223C」を約1か月ほど使用したので感想などを書いてみたいと思います。
前半は三脚について、後半は八ヶ岳縦走時に持って行ったときの使用感を書いています。
フルサイズ一眼レフでのローアングル撮影をしたい方やコンパクトな三脚が欲しい方、
また登山で時にザックに入る大きさの三脚が欲しいなんて方におススメです。










ミニ三脚 Leofoto「LS-223C」を見てみよう

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今回はLeofotoの三脚「LS-223C」をご紹介します。
「Leofoto」については以前記事にしてみましたのでよろしければこちらもご覧ください。


www.for-toru.com



スペック

基本的なスペックはこちらです。

        LS-223C
耐荷重 10㎏
重量 0.54㎏
伸高 350㎜
折り畳み時長さ 202㎜
段数 3段
足の径(上から) 22/19/13㎜



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「LS-223C」の一番の特徴はなんといってもそのコンパクトさ。
折りたたんだ時の長さは202mm重量はなんと504gととても小さくなります。
これは500mlのペットボトルとほぼ同じ大きさ重さ。
大きさ気になる方は500mlのペットボトルを今すぐ持ってみてください、大体それくらいです。
気になりますが腕の日焼けあとを注視してはいけません。



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「ミニ三脚」となるとそもそもサイズがミニだから重量もそこまで重くならないため、
軽量化についてはあまり考えられていないように思いませんか?
しかしこの三脚は小さいからといって手を抜かれることなくほかのLeofotoの三脚同様に軽量化についても閑雅て作りこまれています。
足は他のLSシリーズ同様もちろんカーボンファイバーを使用、短いカーボン脚がとてもかわいいですね。
また雲台部分も強度に十分配慮したうえで不要な部分を削除し軽量化に一役買っています。
重さに配慮している反面それ以外の部分ではアルミニウムなどの金属を多用している作りの為、
相変わらず質感高く触っていてとても気持ちいいです。
見た目と質感から所有する満足度はかなり高いはずです。




雲台「LH-25」

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一般的な三脚同様とに雲台と三脚は取り外しが可能です。
写真の雲台はセットでついてきた「LH-25」というコンパクトな自由雲台。
先日何故かAmazonで激安価格で売られていたあの雲台です。



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重さはなんと172g、高さも67mmとても小さいながらも、
耐荷重は6kgとフルサイズのカメラでも使用することが可能です。
さらにクランプ部はアルカスイス互換に対応しているため、
購入後そのままアルカスイス対応機器を使用することができます。



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ということで「NIKON D850」に「NIKKOR 24-70mm f/2.8 ED VR」を取り付けてセットしてみました。
なおカメラにはRRSのL字プレートを取り付けてあるためこれを利用して接続します。
耐荷重的には問題なく使用可能、雲台もしっかりとボディを支えてくれていました。



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ただし足を一番閉じている状態の場合、重いレンズだとフロントヘビーとなる為バランスがとりづらいです。
極端に上下方向へと向けた場合などにはコロンと行ってしまいそうな感じ。
その場合は足の開閉を気持ち大きくしてあげればその分安定度も向上しますが高さも低くなってしまいます。



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そんなときにおススメなのがこのロングレールクランプ「NR-140」。
こちらも同じくLeofotoから発売されています。
このプレートを装着すると重心を前後方向に振ることが出来るため、
取り付けレンズに合わせて重心位置をコントロールでき安定度が向上します。



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なおこのプレートは長さ100mm・140mm・200mmの三種類が用意されています。
大三元レンズなどを使いたいという方はお持ちになられていたほうが幸せかもしれません。
ちなみに他のメーカーからも似たような商品販売されてますので別にLeofotoにこだわらなくてもいいかもしれません。


SUNWAYFOTO スライドプレート DMP-200 [並行輸入品]

SUNWAYFOTO スライドプレート DMP-200 [並行輸入品]



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ちなみにこのように別の雲台に交換することも可能です。
写真は同じくLeofotoの「LH-40」という雲台。
かなり大型のものですが操作部の干渉などなく自然と取り付けることが出来ました。
見た目のバランスは少し悪いですが…
ただし雲台を変えたとしてもバランスの取り難さは変わりありません。
雲台よりもまずはこの点について考えたほうがこの三脚とはうまく付き合えると思います。




伸高の違いを見てみよう

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次は足を伸ばした時の地面から雲台までの高さをそれぞれ見ていきましょう。
「LS-223C」は三段階に高さを変えることが可能です。
まずは足を伸ばさない状態の高さは約「250mm」。



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次に一段だけ伸ばした状態。
この状態だと約「300mm」。



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そして全て伸ばした状態が約「360mm」でした。

このように普通のサイズの三脚と比較してしまうと、
とても小さくなかなか使用するシチュエーションを想定しずらいように感じる製品ですが、
その小ささ故逆にこの三脚だからこそ撮影できるという場合もあるわけです。
もう少しこの三脚について見ていきましょう。



最低高は「120mm」!ローアングル撮影も得意

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足を伸ばすのと同じように足の開閉も三段階から調節が可能です。
足の付け根にある金属ロックを手前に引くことによりロックが外れ調節が可能となります。
この部分のパーツもアルミ削り出し。
触り心地抜群でひんやり気持ち良く、暑いこの時期にはとてもうれしい作りとなっています。
また動きもスムーズで誰もが違和感感じず直観的に操作できるはず。



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Leofotoの三脚「LSシリーズ」にはセンターポールが無い為、
このように一番足を開脚させて状態でそのまま使用することが可能です。
可変機構がある場合、どうしても剛性が落ちてしまうためこのくらい潔いほうが使いやすいかも



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そんな最大開閉時の高さはなんと約「120mm」!
この高さを確保できるフルサイズ対応三脚というのはなかなか無いのでは無いでしょうか?
これにより超ローアングルでの撮影が可能となります。
使用するレンズやアイディア次第では今までに見たこともないような写真が撮れるかもしれませんね。
とりあえず水たまりに映り込んだ建物なんかの写真には向いてそうです。


付属品は?

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付属品はこちら。
保証書はもちろん専用ケースや工具も付いてきます。
購入後は特別なものを用意せずともメンテナンスまで行うことが出来るので安心です。



ここまでサラッと「LS-223C」について見てきました。
では実際に外へと連れ出したときはどのような被写体にどのように使うことができるのでしょうか?
ということで早速登山に連れ出してみました。















登山での使用感を確かめるべく八ヶ岳南北縦走に持って行ってみた

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ということでやってきたのは南八ヶ岳キレットの中腹にある「ツルネ」というところ。
八ヶ岳南北縦走時に訪れたこちら。
あまり有名でもないような一見何があるの?と思ってしまうようなこの場所にあるものとは、
それは…?



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高山植物の女王こと「コマクサ」です!
今年は色んな山でコマクサを見ることが出来ましたが、
ここツルネが一番きれいに沢山咲いていたように思います。
また他の場所は保護の為ロープなどが張られていたのにこの場所だけは何もなく自然な状態。
私は知らなかったのですがここはコマクサの意外な穴場なのかも?



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この日は近くにある「キレット小屋」でテント泊をする予定だったので一旦テントを設営した後、
機材だけもって再びツルネへと戻ってきました。
早速、コマクサを撮るべく「LS-223C」を取り出します。
500mlペットボトル一本分とほぼ同サイズのためあまり考えずにザックに入れることができるのでとても便利です。
大きな三脚はどうしても外付けせざる負えず岩場や長期縦走時はどうしても持って行くことを躊躇してしまいますが、
このようなコンパクトサイズであれば気軽に持っていくことが出来ます。
マットレスと同じく、三脚も外付けすると意外と木や岩にひっかかることが多いんですよね…。




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実はこの時まであまり三脚や雲台に触ることがなく、実質的にこの時が初使用となりました。
そんな状態でも雲台「LH-25」はとてもシンプルな構成の為迷わず操作することができました。
またこのクランプで雲台部のロックとパン操作を行うことが可能です。
本当は一体型よりも別々となっているほうが操作は格段にしやすいのですが、
そうなるとこれよりも大きくなってしまうため仕方がないところですね…。
ちなみにフリクション機能はありませんので微調整時は注意が必要です。


この上の「LH-30」という雲台はそれぞれのロックとパンの操作部が分かれた作りとなっています。





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高さが決まったらあとはカメラをセットします。
アルカスイスに対応したクランプはやはりとても便利。
L字プレートさえつけておけば縦横構図を簡単に切り替えることが可能です。
多少重くはなってしまいますが撮影時に三脚をよく使われる方にはおススメです。
D850用も発売から1年ほどが経過したため沢山のメーカーから発売されています。

Leofoto LPN-D850 Nikon D850専用 L型プレート

Leofoto LPN-D850 Nikon D850専用 L型プレート





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ということで撮影したのがこちら。
やはりこういった低いものを撮るときに三脚を使用するととても楽です。
三脚を使用したためローアングルでの撮影でしたが手振れも抑えることができました。
中腰の状態でLVを確認しながらピントを合わせて撮影…
となるとどうしてもうまく撮影するのはなかなか難しいんですよね。


三脚使わずに撮影する最終手段は寝っ転がって地面と一体化することですが、
私はまだそこまでの境地に達していない為なかなか挑戦できません。
そんな私にはこの三脚がぴったりなのかも。





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場所をキレット小屋方面へと向かったところへと移して再び撮影です。
ここからは赤岳・中岳・阿弥陀岳八ヶ岳を代表する山々を一望することができました。
ただしやや岩場となっており人間もなバランス撮りづらいような場所。
そんなところで大き目の三脚を使うとなると水平取りかなり大変ですが、
コンパクトな「LS-223C」であればそんな心配もありません。
岩と岩にうまいこと足を当てることにより簡単に安定感を得ることが出来ました。





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ここではNDフィルターを使用して長時間露光に挑戦。
約60秒の露光時間でしたが風などの外因からの影響を受けることなくしっかりとカメラを支えてくれました。
雲台・三脚共々申し分ない性能です。
これ以外にも八ヶ岳を縦走するまでの3泊4日の間この三脚は大活躍でした。




気になる価格は…?


最後にこの三脚の価格を見てみましょう。


正規輸入代理店「ワイドトレード」さんでの価格は「税込み23,760円」です。

item.rakuten.co.jp





何故かお安いAmazonマーケットプレイスでのお値段は「税込み17,500円」となっています。





価格以外の違いは保証の有無です。
正規輸入代理店では一年間の保証が付いてきますがマーケットプレイスでの購入は並行輸入扱いとなるため代理店での保証を受けることが出来ません。
そのため修理が必要となった場合には直接Leofotoとやり取りを行う必要があります。
その差額は約6000円となかなか大きいのでご自身で必要かを判断されたうえで購入することをおススメします。
個人的にはこの価格であれば壊れてもまた買えばいいかななんて思います。
そもそもそう簡単に壊れなさそうな作りではありますが…。



 
 





フルサイズでの「ローアングル撮影」や「もしも」の三脚としての最適解

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ということで簡単ではありますがLeofoto「LS-223C」という三脚についてレビューしてみました。
フルサイズ一眼レフに対応した軽量ミニ三脚が欲しいという方には迷わずおススメしたい一品です。
個人的には三脚に対しての不満は全くなく、雲台のロックとパン操作が一体になってる点が気になる程度でした。
他のLeofoto製品と同じくその作りと質感の高さも感じることが出来る一品となっています。



ローアングルでの撮影以外にも、
出かけたときにもしかしたら三脚が使いたくなるかもしれない…などの「もしも」の時にも役立ちそうです。
全伸高はとても低くて通常の三脚とは使い勝手を比べることはできませんが、それでもあったほうが撮影の幅が広がるのは事実、
500mlペットボトルとほぼ同サイズの為、常にバックに入れておくなどすればいざというときに役に立つかも?
逆にこのミニサイズ三脚だから撮れた写真!なんてこともあるかもしれませんね。



個人的には登山時にはかなり大活躍するんじゃないかなと思います。
今回使用したような「長期縦走」時などはどうしても重量や荷物を考えると三脚の携行を諦めることが多いのですが、
このサイズであれば気軽に持っていくことが出来そうです。
なによりザック内にすっぽり入るという点が非常に大きいですね。



実は今回の三脚はお連れさまよりお借りしていたものだったのですが、
あまりに気にいってしまったため結局このあと私も1本購入してしまいました。
これで縦走時も星を撮ったり長時間露光に挑戦することが出来る!
ということでこれからも活躍してくれそうです。
フルサイズでローアングルで撮影をしたい方コンパクトな三脚が欲しい方、
登山時にザックに収まる三脚が欲しい!という方々、おススメですよ。