新しい朝が来た。そして下山。
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朝日を拝もう
朝5時に起床。
夜はとても寒くあまり眠ることができませんでした。
室内でこの状態なのに、はたしてテン泊の人は寝れるのだろうか…。
身支度を整え、朝日を拝むため外へ。
見晴らしのよい、西側ヘリポートへ向かいます。
すでに数人の方がスタンバイされておりました。
日の出時間が近づくにつれ、人の数が増えてきました。
皆さん楽しみにされているんですね、やっぱり。
若干雲が多いように感じますが果たして拝むことができるのだろうか…?
日の出時刻。
遠くの空が明るくなりましたが、残念ながら雲が多くてNG。
夕日についで日の出もとは…ついてないなぁ。
日の出も次回にお預けです。
何気なく我が家の方向を見てみると見覚えのあるシルエットが。
あ、あれはは富士山じゃないですか。
北アルプスからも見ることができるとはさすがは日本一です。
あの裏から来たのか、と考えるとなんだか胸熱です。
朝食の時間も近づいていたため、中に戻ることに。
三脚を立て、一眼レフで最後まで撮影されている方を発見。
この姿がかっこよかった(ちなみに女性でした)。
そして、ふと自分の撮影について考えてしまいました。
気になるものはとにかく「撮る」…というよりも「記録」をしている今の撮影スタイル。
私がやりたかったのは本当にこういうことなんだろうか…?
この瞬間から、自分と写真との付き合い方に疑問を感じるようになりました。
ともあれまずは食事です。
朝ごはんも旅館並みのクオリティ。
ごはんとお味噌汁に焼き鮭にソーセージと卵焼き…まさにThe朝食。
おいおい、デザートのゼリーまであるぜ。しかもこんにゃくゼリーだよこれ。
ちなみにごはんとお味噌汁はお代わり自由です。
残さずきちんとおいしくいただきました。ごちそうさまです。
食後、寝床に戻ります。
予定だと本日は大天井岳まで行ってまた燕山荘に戻り宿泊をする予定でしたが、
どうも体調が思わしくない。
やはり無理しすぎたかな…。
というわけで他人様に迷惑をかける前に下山することにしました。
下山後の予定を考えるため、燕山荘からのお知らせコーナーにて情報を収集します。
燕山荘と同系列の「有明荘」が登山口入り口からすぐのところにあるらしい。
ネットでも何度か目にしたこともあり、気になったのでここに立ち寄ることに。
微妙に縦走体験
しかし、このまま下山しても面白くないので少し大天井岳方面に進むことにしました。
微妙に縦走体験です。
日の光を浴びた燕岳はとてもきれい。
よく見ると山頂に人の姿が。
私は大天井岳方面へ向かいます。
槍ヶ岳まではこのルートで向かうことができます。
通称「表銀座」ルート。
私もいつかここを通って槍ヶ岳まで行ってみたいものです。
しばらくは稜線を進みます。
槍ヶ岳方面は若干雲が出ていますね。
山の天気は変わりやすいものです。
一方の燕岳方面は本日も快晴。
空が本当に青くて綺麗。
少し歩いては立ち止まり景色を眺めて写真を撮る、
こんな感じなのでついつい同じような写真が量産されてしまいます。
写真ってこんな風にただやみくもに「記録」するものなんだろうか…?
絶景を堪能しながらも、自分と写真との付き合い方についてずっと考えていました。
「記録」することに気を取られすぎていないだろうか?
そんな風に考えながら歩くこと一時間。
このまま行くとそのうち大天井岳に着いてしまいそうだったので折り返して燕山荘へ戻ります。
次来るときまでまっててくれ、大天井岳。
体調を整えてから行くからね。
さらば燕山荘
燕山荘まで戻ってきました。
いよいよこれから下山です。
昨日雲海が広がっていた場所には街並みが広がっていました。
なかなか遠いな…。
小休憩後、出発です。
さらば燕山荘。
また逢う日まで。
下山
あっという間に下山です。
お疲れさまでした。
なぜか下山時は下山に集中してしまうんですよね。
登山口から700mのところにある有明荘にお邪魔しました。
こちらは日帰り温泉もある燕山荘グループの施設です。
グループということは、そう。
燕山荘宿泊者は割引を受けることができます。
宿泊が証明できるものをフロントにて提示すると100円引きになります。
登山口から近くてさらに割引…これはいかざるおえませんね。
燕山荘グループなかなかのやり手。
写真はありませんが、温泉もなかなかの御手前でございました。
男湯は内湯×1、露天×1の構成。
露天からは私の大好きな白樺の木を眺めることができて、心身共にやすらぐことができました。
ちなみに燕山荘名物のTシャツ、ここでも買えます。
てっきり燕山荘限定だと思っていたので見つけたときは衝撃でした。
お腹がすいていたのでついでに食事。
名物の「山賊焼き」をいただきます。
話では聞いていたのですが、実際に食べるのは初めてでした。
これ鶏肉なんですね。豚肉かと思ってました。
山に行った後って肉が無性に食べたくなるんですよね。
お味も濃いめで衣もサクサク、なかなかの食べごたえで大満足でした、おいしかった。
お腹も心も満たされ、帰路につきます。
途中まさかの翌日仕事℡が…まじかよ。
体調も芳しくないため、このまま静岡へと帰宅しました。
おわりに
初めての北アルプスへの登山となった今回。
本やネットでしか見たことがない風景が目の前に広がっており、とにかく感動の連続でした。
そして、山小屋ぼっちはかなりつらい。なにより食事の時が一番きつい。
もしもまた一人で泊まることことがあればその時は素泊まりにしようかと思います…。
私と同じくらいの年のソロ登山者はきっとテン泊なんでしょうね。
いつかはテン泊縦走するぞ!
夢は広がるばかりです。
しかし、目にする光景をただ「記録」するためにひたすらシャッターを切ってしまった自分。
記憶よりも記録を優先してしまった結果、あまり達成感のない登山となってしまったのも事実です。
このままでいいのだろうか…この登山をきっかけに写真との付き合い方を考え直すこととなりました。
そして…
その結果、私は新たな気持ちでこのカメラを手にすることとなりました。